2LDKの家が思うように売れない。
人気がないのでは…心配になったりしますよね。
事実、マンションの間取りはもう1部屋多い3LDKが主流とされています。
それに対して2LDKは少し小さい間取りとなるため、売り出しても引き合いが少ないと感じることもあるかもしれません。
Check!
そこで今回は2LDKのマンションに絞って、売れない理由やおすすめの売却方法について解説。
*この記事で分かること*
- 2LDKの部屋が売れない理由
- おすすめの売却方法
- 今後の2LDKのニーズについて
最初にお伝えしたいのが、2LDKだから全く売れない、なんてことはありません。
その物件の魅力を最大限に引き出すことで、適正価格での売却を目指していきましょう!
⇒おすすめの不動産査定サイトをみてみる
2LDKの部屋が売れないのはなぜ?
冒頭でお伝えしたとおり、2LDK=売れないと言い切れるものではなく、環境条件によりケースバイケースです。
特に駅から近く、利便性の高いマンションでは2LDKが積極的に売り出されているという傾向もみられます。
とはいえ、2LDKのマンションが売れない、売れにくいと言われていることも事実。
ではなぜそのように言われてしまうのか。
その理由を探ってみましょう。
子育て世帯に2LDKは狭い
第一に、子育て世帯に2LDKは狭いため、候補から外されてしまうことが挙げられます。
子ども部屋のことを考えれば、やはり最低でも3LDKは欲しいところ。
子どもが2人、3人と増えてくれば3LDKでもギリギリ、あるいは足りなくなるでしょう。
子ども部屋の問題だけでなく、家族が多ければ当然モノが増えるという問題も。
成長とともに増え続ける洋服やおもちゃ、学用品などの収納も考えなくてはなりませんから、もっと広い間取りを選択することになるでしょう。
夫婦世帯は子どもを考えるなら3LDK
では現在子どもがおらず、夫婦2人暮らしの場合はどうでしょう。
この場合も実は2LDKは候補から外されることが多いです。
なぜなら、将来的に子どもが生まれて家族が増える可能性を見込んで、より広い間取りを検討する傾向があるためです。
ちなみにこれが賃貸となると、また状況は異なってきます。
賃貸ならもっと気軽に転居ができるため、
- 最初は1LDK
- 子どもが生まれたら2LDK
- 子供部屋が必要になったら3LDK以上
このようにライフスタイルに合わせて、フレキシブルに間取りを変えていくことができます。
ところが持ち家となると、そうはいきません。
上記の「子供部屋が必要になったら3LDK以上」の段階まで長い目で見て、より広めの間取りを選択することになるのです。
ただし、「子どもは考えていない」というご夫婦もいらっしゃいますよね。
そうしたケースでは、逆に2LDKが最適と言うことができるでしょう。
単身世帯には1LDKが人気
そして結婚を選択しない「単身世帯」を考えてみると、今度は2LDKではなく1LDKが人気。
メインの空間(リビング)に寝室などのプライベート空間を設けた1LDKは来客に対応しやすく、動線にも優れています。
それに、お掃除もパパッとらくらく。
単身世帯で2LDKを選ばれる方は、1部屋を寝室、そして残りの1部屋は収納部屋や趣味スペース、書斎などに活用されているようです。
とはいえ一般的には2LDKよりも1LDKの方が、価格が安めの物件が多くなります。
あえて2LDKにしなくとも「1LDKで充分」ならば、お財布の負担が少ない1LDKを選ばれる方が多いというのが現状なのです。
2LDKおすすめの売却方法
ここまで見てきたように、2LDKはある意味で売れにくさがあります。
特にファミリー層をターゲットにできないことは影響が大きいと言わざるを得ません。
ではどのように売っていけば良いのか。
ここからは2LDKおすすめの売却方法について、解説します。
◆2LDKおすすめの売却方法◆
- 「2人暮らし」にターゲットを絞る
- アピールポイントを明確に
- マンション売却に強い不動産会社に依頼する
- 「適正価格」を精査する
- 不動産会社による買取も検討する
これらを順番に見ていきましょう。
「2人暮らし」にターゲットを絞る
まず2LDKを売りたい相手として、「2人暮らし」にターゲットを絞ってしまうのがオススメ。
ここでいう2人暮らしとは、
- 子育てを終えたシニア世代
- 子どもを考えていない夫婦
この2パターンがメインです。
2人暮らしにとっては、2LDKというのは広すぎず狭すぎず、まさに「ちょうどいい」間取り。
リビング・ダイニングを共有スペースとし、2部屋は2人がそれぞれプライベート空間として使うことができます。
あるいは1部屋を「寝室」に、もう1部屋を「ワークスペース」「収納部屋」として使うこともでき、まさにジャストフィットな間取りです。
アピールポイントを明確に
2人暮らしをターゲットに据えたら、そこに向けてのアピールポイントを明確にしていきます。
例えば、マンション広告でよく見られる「人気の〇〇小学校学区」という文言。
これはファミリー層には魅力に響きますが、子どもがいない世帯にはあまり関係がありません。
もちろん「書いてはダメ」ということではありませんが、もっと2人暮らし層に刺さるようなポイントをアピールすべきでしょう。
アピールポイントの例
- 管理体制が整っている
- 近隣にショッピングモールがある
- 病院が近くにある
- ウォーキングに最適な公園や遊歩道あり
- 駅から近い、バスが便利
などなど。
特にセカンドライフ世代は自宅で過ごす時間が長く、また年齢的なところで足腰が弱くなったり、通院が増えたりします。
このあたりのニーズをしっかり捉え、アピールポイントにしていけるとベターです。
マンション売却に強い不動産会社に依頼する
不動産会社と一口に言っても、その中身は様々。
賃貸メインの会社もあれば、売却に強い会社もあります。
ここでは2LDKのマンション売却を考えているわけですから、特に「マンション売却に強い会社」に依頼されるのがオススメです。
マンションの売却に慣れた担当者なら「何をアピールポイントにしていくか」など、より良い提案をもらえるはずです。
でも近隣の不動産屋さんは賃貸メインのところばかりで…
そんな時は、不動産一括査定サイトも活用してみてはいかがでしょうか。
不動産一括査定サイトとは?
物件情報や住所氏名など、カンタンな入力だけで複数の不動産会社に一括査定依頼ができる、無料のwebサービスのこと。
一括査定サイトなら、いつでもどこでもスキマ時間を使って査定依頼が完了。
あとは先方からの返信を待っていればOKです。
注意点としては、査定依頼した後で不動産会社からの電話が集中してしまわないように、
- 「メールでやりとりしたい」と明記する
- 依頼先は3社位までに抑えておく
といった対処法が有効。
是非お試ししてみて下さい。
それから、今現在すでに売却活動がうまくいかず滞っている場合は、不動産会社を変えた方が良いことも。
実は不動産会社によって「どんな方針で売っていくか」「いくらで売り出すか」「何をアピールするか」などの考え方が異なるためです。
また買い手を見つける力、つまり「売却力」が弱いのかもしれません。
不動産会社との媒介契約には期限が設けられていますので、契約更新のタイミングで別の会社に変更することができます。
そんな時にも、一括査定サイトは有効。
新たな不動産会社との出会いをサポートしてくれますし、複数社の見解に触れる絶好のチャンス!
こちらの記事では、一括査定サイトの選び方やおすすめサイトなどをご紹介しています。
こちらも合わせてどうぞ
不動産査定サイトおすすめ21選 特徴や選び方を解説
⇒おすすめの不動産査定サイトをみてみる
「適正価格」を精査する
不動産の売却において、「適正価格」というのはとても重要です。
不動産の相場は常に変動しているため、適切に査定してもらわないと一気に売れにくくなってしまいます。
ところが不動産会社の方では、自社に仲介を依頼して欲しいがために、かなり高めの査定価格を提示することがあります。
高く査定してもらえるのはパッと見嬉しいものですが、それでなかなか売れなければ元も子もありませんね。
そこで、対策としては3社以上から査定してもらうのがおすすめ。
おそらく3社ともまちまちな価格を提示してくるはずですから、その中身を精査したり質問したりしていくうちに、適正価格が見えてくるはず。
ここで1点、大切なことがあります。
最終的な売り出し価格を決めるのは、売り主であるあなた自身であるということ。
不動産会社が提示する査定価格というのは、あくまで参考値でしかありません。
信頼できる担当者を見つけ、担当者とよく相談して納得できる価格で売り出す。
これが、売却成功への近道です。
不動産会社による買取も検討する
マンションを売却するには、実は一般的な「仲介」のほかに「不動産会社による買取」という方法もあります。
仲介とは?
売り手も買い手も主に「一般客」。
不動産会社が間に入って(仲介)、売買を行うスタイル。
買取とは?
買い手が「不動産会社」。
価格は割安になってしまうが早期に売却できるメリットがある。
本来は仲介の方が高く売れるためオススメなのですが、立地などの条件によりどうしても売れにくい場合もあるでしょう。
そんな時は、不動産会社による買取も検討してみる価値があります。
買取は価格が割安になってしまうものの、早く・確実に売却を実現することができます。
買取を検討される場合は「SUUMO売却査定」という一括査定サイトが便利。
SUUMOは不動産会社情報が充実していて、「買い取り制度あり」という項目もweb上で分かるようになっています。
こちらを目印にすれば、効率的に会社選びをすることができるでしょう。
こちらの記事では、SUUMO売却査定の口コミや特徴について赤裸々に解説しています。
こちらも合わせてどうぞ
SUUMO売却査定の口コミは悪い? 実績や特徴を解説
⇒SUUMO売却査定サイトをみてみる
今後の2LDKのニーズは?
2LDKはなかなか売れないから、今後は絶滅するのではないか?
こんな風に心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
まずは現状のデータから見てみましょう。
2LDKのシェアは現状どの位?
(株)不動産経済研究所が公表している「首都圏新築分譲マンション市場動向」では、間取りタイプ別の発売戸数を知ることができます。
これを最新の2022年2月からさかのぼって3年ごとの時系列で見てみましょう。
※グラフ内の黄色が2LDKです。
◆首都圏新規発売マンションの間取り◆
(出典:(株)不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」に基づき独自作成)
グラフでみると、改めて3LDKの割合が圧倒的!
2LDKの方は3LDKよりだいぶ減るものの、3LDKの次に多い間取りとなっています。
- 2022年2月:14%
- 2019年2月:18%
- 2016年2月:14%
このように多少の波はありつつも、2LDKの割合は横ばいに推移しています。
こうして見ると、今後も2LDKはしばらく15%程度の根強いシェアをキープしていくのではないかと考えることができます。
高齢化社会に2LDKはニーズあり!
それに、2LDKという間取りは今後も一定のニーズが期待されています。
それは前述でお伝えしたとおり、
- 子育てを終えたシニア世代
- 子どもを考えていない夫婦
といった2人暮らし世帯に対してのニーズです。
特に子どもが独立したり、定年を迎えたりしたシニア世代に2LDKのマンションは人気。
かつては、若い頃に建てた家に老後もそのまま住み続けたり、子どもと同居したりするパターンがほとんどでした。
ですが、古くなった家はメンテナンスが大変…。
それに、広い家のお掃除や庭のお手入れなど、ご高齢の体にはこたえるもの。
そこで、今まで住んでいた家を売却して、利便性の高い2LDKのマンションに引っ越すというパターンが増えているのです。
適度な広さのマンションならお掃除ラクラク、メンテナンスの負担も軽くなり「終のすみか」にはぴったり。
さらに駅近・スーパーや病院も近いマンションなら車の運転も不要になるため、安心して暮らすことができるでしょう。
このように、高齢化社会が進んでいる日本において、2LDKマンションは今後も一定のニーズが期待されているのです。
⇒SUUMO売却査定サイトをみてみる
まとめ
ここまで、2LDKのマンションが売れない理由や、おすすめの売却方法について解説してきました。
改めておすすめの売却方法について、こちらにまとめておきます。
◆2LDKおすすめの売却方法◆
- 「2人暮らし」にターゲットを絞る
- アピールポイントを明確に
- マンション売却に強い不動産会社に依頼する
- 「適正価格」を精査する
- 不動産会社による買取も検討する
マンションの間取りの圧倒的な主流は3LDK。
ですが2LDKもそれに継ぐシェアがあり、一定層に訴求することで十分に売却できる可能性があることが分かりました。
2LDKだからといって、必要以上に心配する必要はありません。
ですが、信頼できるパートナーとしての不動産会社選びはやはり重要ポイントです。
適切なアドバイスをもらいながら、適正価格で売り出すことができれば、きっと売却は成功することでしょう!
今は不動産一括査定サイトという便利なサービスもありますので、上手に活用してみては。
⇒SUUMO売却査定サイトをみてみる
<参考資料>
・(株)不動産経済研究所「マンション市場動向」