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支援の地元自治体、困惑

<写真:テーマパーク「出雲たたら村」として公開された、映画「たたら侍」のオープンセット=昨年6月> 映画「たたら侍」(錦織良成監督、EXILEのHIROエグゼクティヴ・プロデューサー)の製作委員会は5日、同映画に出演している俳優の橋爪遼容疑者(30)が覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕、送検されたことを受けて、上映の中止を公式ホームページ上で発表した。制作を支援してきた県内自治体が当惑している。県と県内7市町で作る映画「たたら侍」支援自治体連絡会(会長・長岡秀人出雲市長)は7日、出雲市役所で会合を開き、今後の対応を話し合う。
 橋爪容疑者は、鍛冶大工の手子(てこ)、熊吉役で出演しており、出演シーンこそ少ないが、主人公の影響を受け、刀ではなく銃作りに傾倒していく重要な役どころ。
 5日夜に突然掲載されたのが「製作委員会において協議を行いました結果、やむを得ず、最短で6月9日をもって上映を終了することとなりました。今後も皆様に映画『たたら侍』をお届けできる環境を整えるべく、引き続き検討してまいります」というメッセージ文。
 県と7市町は、県内への観光誘客に役立てようと同連絡会を結成し、制作費の助成や作品のPR、島根の情報発信に2014年度から3年間で合計1億2800万円の事業費を割いてきた経緯がある。雲南市は戦国時代の村を再現し映画撮影の中心となった同市掛合町多根にあるオープンセットを、昨年に続き今年も7月中旬から10月上旬まで公開しようと、6月定例市議会にオープンセット活用事業費650万円を盛り込んだ補正予算案を提案し、当初予算と合わせて920万円の予算化を計画していた。
 県は5日午前に、同映画の制作に関わる出雲市平田町の映像制作会社・護縁から「対応に当たって考えを聞きたい」、同日午後に「上映の終了も含め、検討している」と連絡があり、夜になって「上映の一旦、終了を決めた」とメールが入ったとしている。
 6日午前に連絡が入ったという雲南市産業観光部の落合正成観光振興課長は「今後のことは、主催者、関係者、他の自治体と相談して考えたい」と話す。 同連絡会の事務局の出雲市は、「情報が少なく、静観するしかない」としながらも、「7日に担当者レベルの会議を開き、持ち帰ってもらう」考えだ。
 護縁では、「出演シーンをなくす手直しも含めて製作委員会と、上映再開の環境を協議している段階です」と話す。

<写真:テーマパーク「出雲たたら村」として公開された、映画「たたら侍」のオープンセット=昨年6月>

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