2カ月連続下降

 県統計調査課が公表した県の今年3月の景気動向指数(2015年=100)は、景気の現状を示す一致指数が73・9と前月と比べて1・1ポイント下回り、2カ月連続で悪化した。新型コロナ感染拡大に伴う中国での都市封鎖などにより物流が滞り、生産活動が影響を受けたことなどが主因。
 この結果、同月の県内経済動向の総合判断を「横ばい圏内ながら、一部に弱い動きが見られる」として、4カ月ぶりに前月比で下方修正した。
 一致指数を構成する7項目のうち鉱工業生産指数や百貨店・スーパー販売額、労働投入量指数など5項目で前月を下回った。このうち生産活動は、中国主要都市で実施されたロックダウンで部品などが調達しにくくなり国内の自動車生産が大幅に落ち込んだ影響を受けた。
 景気動向指数のうち数カ月先の景気を映す先行指数が5ポイント、実績を表す遅行指数も0・7ポイントそれぞれ前月を下回り、一致指数を合わせ3指標とも下降局面に並んだ。
 今後の見通しについて同課は「ロシアのウクライナ侵攻などによる原材料価格高騰の影響が生産活動から個人消費に波及してくるリスクに注視したい」と話している。