土の中の世界を見よう

<写真:宍道湖グリーンパークで始まった企画展「土の中の生きもの」を楽しむ親子連れ=23日> 出雲市園町の宍道湖グリーンパークで冬の企画展「土の中の生きもの」が開かれている。土の中にいる大小さまざまな「土壌動物」の世界を写真やパネルで紹介するもので、家族連れなどでにぎわっている。
 同パークでは夏と冬に企画展を開催しているが、今回は、落ち葉の下で豊かな土を作っている生きものたちにスポットを当てた。専用の飼育器でケラやダンゴムシなど春を待つ昆虫の様子を展示したり、ムカデやジムカデの標本を台に貼り付け、マイクロスコープで拡大するなど、より視覚的に分かりやすくした。園内の土の様子もライブカメラで中継。取材時には体長1ミリほどのトビムシが2匹動いている様子が観察できた。開館と同時に訪れた親子たちは早速、顕微鏡をのぞき込んだり、ダンゴムシの拡大模型を興味深そうに眺めていた。
 会場ではシール付きの冊子「土の中の生きものミニ図鑑」も配布(なくなり次第終了)。12種類の生きもののシールを貼って完成させるもので、虫の大きさや特徴が分かりやすくまとめてある。
 同パークを管理運営する公益財団法人ホシザキグリーン財団の林成多研究員(50)は「私たちの生活の基盤は豊かな土壌によって支えられている。その土壌を作ってくれているのは、こうした小さな生きものであること、そして土の中には複雑な生態系があることを今回の展示を通じて知ってほしい」と話していた。
 展示は来年1月16日まで(火曜日休園)。入園無料。開園時間は午前9時半から午後5時(最終入館は午後4時半)。問い合わせは宍道湖グリーンパーク(電話0853・63・0787)。

<写真:宍道湖グリーンパークで始まった企画展「土の中の生きもの」を楽しむ親子連れ=23日>