飼育係イチオシはこれ!

<写真:ウツボを紹介する飼育展示係の原さん=出雲市園町の宍道湖自然館ゴビウス> 出雲市園町にある県立宍道湖自然館ゴビウスで、特別展「これみて!きいて!飼育係イチオシの生きもの」が開かれている。同館飼育担当の6人が厳選した淡水や海水に住む生き物や昆虫類などを、イチオシのポイントと共に紹介している。来年1月16日まで。
 飼育係1年目から20年以上のベテランの6人が、それぞれの切り口で思い入れのある生き物を1人2種類ずつ厳選。生き物好きになるきっかけになった生き物や、面白い生態を持つものなどを選び、展示もそれぞれが担当。特徴や生態だけでなく、普段あまり知ることのない飼育担当者の思いなども紹介し、生き物の観賞と共に楽しむことができる。
 会場には、ウツボやオトヒメエビ、ディスカスやマルメタピオカガエルなど14種約1000点を展示。
 このうち、担当となって2年目の飼育係が担当した水槽では、小学生の頃に水族館で見た印象的な水槽だとして、ウツボと、紅白のしま模様が可愛らしい小さなオトヒメエビを一緒に展示。エビがウツボの口の中の食べカスを掃除し、ウツボはエビの天敵、タコなどを食べるなどして共生関係にあることが紹介されている。
 また、飼育係の仕事を知ってもらおうと、飼育以外の仕事内容も紹介。論文発表した調査研究の例や、調査のため野外で採集する際に使う投網やセルビンといった道具の実物が展示されている。
 このほか、会場では、人の皮ふ表面の古い角質などを食べることから別名「ドクターフィッシュ」と呼ばれるガラ・ルファがタッチプールで展示されていて、実際に体験することができる。
 飼育展示係の原いつきさんは、飼育係の仕事には、生き物や環境を守る仕事も含まれていることを知ってもらえる機会になればうれしいとし、「いろいろな生き物に興味や関心を持ってもらえたら」と話していた。
 開館は午前9時半から午後5時まで(最終入館受付は4時半)。要入館料。詳しい問い合わせは同館(電話0853・63・7100)へ。

<写真:ウツボを紹介する飼育展示係の原さん=出雲市園町の宍道湖自然館ゴビウス>