財務省松江財務事務所(高梨敦所長)が12日公表した今年7~9月期の県内法人企業景気予測調査によると、企業の景況感を示す景況判断指数(BSI)は、全産業でプラス6ポイントと前期(4~6月)のマイナス1ポイントを7ポイント上回り、2期連続改善。昨年10~12月期以来3期ぶりにBSIがプラスに転じた。
 円安を追い風に自動車を中心とする製造業の業績が上向く一方、自動車メーカーの認証不正問題の影響で新車販売が落ち込むなど明暗が入り混じった。
 製造業のBSIは、プラス17ポイントと前期のマイナス24ポイントから41ポイントの大幅改善。これに対し、非製造業は前期のプラス12ポイントから12ポイント低下して差し引きゼロポイントとなった。
 製造業では、円安で完成車メーカーの輸出が増え、関連部品の受注が増加。その一方で自動車販売店からは認証不正問題で新車の販売が減少したとの声もあった。
 資材高騰などで住宅価格が上昇して住宅着工戸数が全国的に落ち込み、木材・木製品の受注が減少。食料品ではコメ不足で販売数量は減ったが、価格高騰で売り上げは増えるなど消費者が犠牲になっているケースもみられた。
 一方、人手不足は製造業を中心にますます深刻となり、雇用の過不足感を示す従業員数判断BSIは、プラス42ポイントと前期の35ポイントから7ポイント上昇。不足感が強まった。
 調査結果について同事務所は「最近の物価高が消費を冷え込ませているとの直接の声は聞かなかったが、非製造業の景況感が落ち込んでいる背景にはその要素があるかもしれない」とみている。
 調査は、県内企業103社を対象に今年8月に実施、すべての企業から回答を得た。景況判断指数は、景況が「上昇した」と答えた企業割合から「下降した」と回答した企業割合を差し引いた数値。