山陰合同銀行(本店・松江市魚町、山崎徹頭取)は、硬貨をATMに入金する際に有料化するなど、個人や法人向けで手間がかかる一部の金融サービスについて手数料を新設したり値上げしたりする。人件費や機械維持費が増加しているためで、システムの更新に合わせ、11月7日から適用する。
 一方で、山陰の金融機関で圧倒的な収益力を誇り、過去最高益を更新するなど好調な業績の同行が利用者負担増を求めることに疑問の声も出そうだ。
 同行によると、硬貨をATMに入金する場合、現在は無料となっているのを、1日1回100枚までは無料、2回目以降は1回につき220円の手数料を設ける。両替機利用についても50枚まで無料としているのを、2回目以降は1回につき200円の手数料を取る。
 教育資金や結婚、子育て資金贈与などの特殊口座開設に1件当たり2万2000円の手数料を設ける。振込依頼書を1回当たり5枚以上窓口に持ち込む場合も1100円の手数料がかかる。
 融資に伴う担保設定の手数料も引き上げる。土地、家屋など不動産を担保にする場合は、同行の店舗があるエリア内は現行料金を据え置くが、店舗がないエリア外はエリア内5万5000円の2倍の11万円に引き上げる。債権や動産を担保とする手数料は、エリア内外を問わず3万3000円としているのを、エリア内を5万5000円、現地調査を必要とするエリア外を11万円にそれぞれ値上げする。夜間金庫利用に伴う入金帳発行手数料も発行の都度、6600円徴収する。
 これらの一連のサービス有料化や引き上げに対し、過去最高益を更新するなど業績は好調なのに、利用者負担を求めるは納得できないと同行の姿勢に反発する声もある。特に、教育資金や結婚資金の贈与の取り扱いに手数料を設けるのは、子育てや結婚支援を重点施策とする県の島根創生の趣旨に反するのでは、と違和感を持つ人も少なくない。
 これについて同行は「メガバンクや地方主要銀行で金融サービスの有料化に踏み切っているところもある。金融サービスを維持向上させるために理解をお願いしたい」と話している。これまでに積みあげた豊富な内部留保を使って、これらのコストを吸収できないかとの取材に「内部留保とサービス有料化は別の話」としている。