スサノオドリーム破産開始決定/須佐温泉ゆかり館運営/出雲市佐田
2024年08月24日
出雲市の第三セクターとして営業していた宿泊温泉施設「出雲須佐温泉ゆかり館」を運営しているスサノオドリーム(出雲市佐田町原田、福村浩司代表、資本金2650万円)が経営に行き詰まり、8月14日、松江地裁出雲支部から破産手続き開始決定を受けていたことが、民間信用調査会社、帝国データバンク松江支店の調査で分かった。同支店の調べによると、負債総額は1億5000万円。
同社が所有する土地、建物は公租公課の滞納で日本年金機構や島根県、出雲市などが差し押さえしているが、今年2月ごろから福村代表が行方不明となっており、今後の会社清算の行方が懸念されている。
2017年に佐田町の有志らで設立されたスサノオドリームは、翌18年出雲市の第3セクターとして運営されていた「ゆかり館」の土地、建物を同市から購入し、経営を引き継いだ。隣接する資料館や飲食店を含む「すさのおの郷」の運営も出雲市から指定管理者として受託していた。
引き継ぎ当初の年間売り上げは1億円以上あったが、コロナ禍で21年3月期には4000万円に落ち込み、コロナ禍が明けた23年3月期には7200万円まで回復していたが、厳しい資金繰りが続いていた。23年12月から休業していた。
同社の破産管財人の弁護士によると、11月26日に財産状況報告集会が開催される。