国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)に積極的に取り組んでいる県内企業の割合が3年連続して5割を超えていることが、民間信用調査会社・帝国データバンク松江支店の調査で分かった。調査を始めた2020年に3割足らずだったのが、目に見えて認知度が高まり、過去最高となった。気候変動の防止や貧困撲滅など視野の広い目標も含まれる中で、企業活動に関わる経済成長や働き甲斐に着目して推進していこうとする地元企業の姿勢が浮き彫りにされた。
 調査は、県内に本社を置く277社を対象に今年6月に実施。32%に当たる88社から回答を得た。
 それによると、SDGsの取り組みや理解について尋ねacたところ「意味と重要性を理解して取り組んでいる」と答えた32%に「意味と重要性を理解し、取acり組みたいと思っている」23%を加えた55%が積極的な姿勢を示し、同様に積極的な回答をした昨年調査の50%を5ポイント上回った。調査を始めた20年は28%だったが、22年調査以降は、3年連続で半数を超えた。
 これに対し「意味や重要性は理解できるが、取り組んでいない」が37%、「言葉は知っているが、意味や重要性を理解できない」の6%を合わせた43%が、消極的だった。
 SDGsが掲げる17の目標のうち、各企業で取り組んでいる目標は「働き甲斐と経済成長」26%を最高に、「エネルギーをみんなに、そしてクリアに」が24%、「すべての人に健康と福祉を」と「つくる責任つかう責任」がいずれも22%、「住み続けられるまちづくり」と「気候変動に具体的な対策を」がいずれも21%で続いた。
 これに対し「人や国の不平等をなくそう」は9%、「飢餓をゼロに」は8%、「海の豊かさを守ろう」は5%、「安全な水とトイレを世界に」は3%と、途上国援助など企業経営と直接関係のない分野への関心は低かった。
 企業規模別では、大企業ほどSDGsに関する関心や意識が高く、経営目標に取り込んでいる比率も高かった。積極的か消極的かで分類すると、大企業は72%が積極的、中小企業は43%が消極的だった。
 調査結果について同支店の渡辺聡支店長は「SDGsは時代の流れ。大企業と中小企業とでは意識の差があるが、温暖化防止対策が取引の条件となるなど、中小企業にとっても必要に迫られる時代がきている」と、話している。