景気回復感が鈍化/県内企業の業績見通し/帝国データ松江
2024年05月25日
県内企業の本年度業績見通しにおいて、前年度に比べ増収増益を見込む企業の割合が2年ぶりに低下。景気回復の勢いが鈍化していることが、民間信用調査会社、帝国データバンク松江支店の調査で分かった。
業績悪化の要因としては原材料価格の上昇がトップだが、その割合は前年度から低下し、2番目に多い人手不足の割合が高まった。ピークを越えたとはいえ、物価高が企業の利益を圧迫し、さらに深刻化する人手不足のという2つの大きな壁が、県内企業の経営に立ちはだかる。
調査は、県内に本社がある269社を対象に今年3月に実施。うち32%に当たる86社から回答を得た。
それによると、本年度の業績見通しで増収増益を見込んでいる企業は21社で全体の24%。前年度調査に比べ3ポイント落ち込んだ。これに対し、減収減益を予想する企業は19社、割合は21%。前年度に比べ1ポイント低下し、4年連続で低下した。
増収増益企業が減収減益企業を上回るのは2年連続だが、その差はわずかで拮抗(きっこう)している。利益面の二極化が進む一方で、業績見通しは「前年度並み」とする企業割合は28%と前年度より3ポイント高まった。前年度に、増収増益を見込んでいた企業が本年度は横ばいに「下方修正」するケースも含まれている。
業績悪化の理由は「原材料価格の上昇」が4割近くと最も多く、次いで人手不足、個人消費の低迷が続く。今回調査の特徴として、今年4月から運転手の残業時間などが規制された「2024年問題」が4番目に挙げられた。労働時間が制限されるため、実質的に人手不足へ拍車を掛けることになり、運送の停滞などとも相まって経済活動に影響を広げそうだ。
調査結果について同支店は「調査時点では表面化していなかったが、マイナス金利解除や最近の長期金利の上昇が企業に金利負担を意識させて景気の重しとなる可能性がある。業績見通しでは横ばいが増え、方向感が定まらなくなっている」と話している。












