山陰合同銀行(本店・松江市魚町、山崎徹頭取)は、融資業務を通じて温室効果ガス削減を推進するため、17日から「カーボンオフセットサポートローン」の取り扱いを始めた。融資額に応じてCO2(二酸化炭素)削減に活用できる証書を銀行の負担で融資先企業に寄贈する仕組みで、国内の金融機関として初めての取り組み。
 カーボンオフセットとは、工場での生産活動などを通じてCO2を大量排出する企業が省エネ設備を導入したり、CO2を吸収する植林活動などを通じたりしてCO2を相殺すること。カーボンは炭素、オフセットは相殺の意味。植林活動などを通じてCO2を削減すれば、Jクレジットとして国が認証し、削減分を企業や自治体と取引できる。
 山陰合銀のカーボンオフセットローンは、融資をした企業に対し、融資額に応じて同行の負担で取得した非化石証書を寄贈する。例えば1億円を5年返済の条件で融資した場合、金利0・1%の利息相当分を寄贈すれば寄贈額は25万円となり、電力に換算すると23万キロワットアワー、CO2換算で100トンの削減となる。同ローンは、法人向けに5000万円以上を最長10年間融資する。
 Jクレジットに対し、発電時の排出量削減を対象とする非化石証書は、(一社)「日本卸電力取引所」が発行しているCO2削減の「お墨付き」。これを所有している企業は「地球に優しい企業」として社会的に認知されるほか、取引の条件として求められることにもなる。
 同行の全額出資子会社、合銀エナジーと連携。合銀エナジーは同取引所の仲介事業者として登録。山陰合銀の融資と合銀エナジーの非化石証書の仲介業務を組み合わせた「脱炭素型融資商品」として売り込んでいく。
 同行は「山陰の企業にも取引を広げるため、脱炭素の取り組みが求められている。融資を通じてその機運を後押していきたい」と話している。