国土交通省は26日、2024年の公示地価(1月1日時点)を発表した。県内138地点の平均変動率は、マイナス0・4%で、2000年から25年連続の下落となった。下落率自体は3年連続で縮小した。平均価格は1平方メートルあたり3万9700円で、全国順位は前年と同じ42位。県によると、低金利政策等による堅調な宅地需要を反映し、東部を中心に価格が上昇した地点が増加。松江市や出雲市など利便性がよい地域への人口流入が継続しており地価の二極化が継続している。 

■住宅地

 「住宅地」(県内91地点)の平均価格は、1平方メートルあたり3万4000円で、全国順位は前年と同じ40位。平均変動率はマイナス0・3%で、03年から22年連続の下落。下落率自体は3年連続で縮小した。
 変動率でみた場合、価格が最も上がったのは、国道431号線沿いの高層共同住宅が建つ住宅地域である松江市学園2丁目463番で、4・5%上昇し8万8800円となり、住宅地の県内最高地点になった。上位10地点は松江市内9地点、出雲市内1地点だった。
 一方、最も下がったのは、益田市幸町ロ1913番地2(3万2000円)で3・6%下落した。以下10位までは、安来市1地点、県西部7地点、隠岐の島町1地点だった。

■商業地

 「商業地」(県内44地点)の平均価格は1平方メートル当たり5万2800円で、全国順位は前年と同じ43位。平均変動率はマイナス0・7%で1994年から31年間連続して下落した。
 上昇地点は前年の9地点から10地点に増えた。横ばいは前年の5地点から7地点に増加。下落率は3年連続で縮小した。
 変動率が最も高かったのは、出雲大社近くの土産物店などが集まる商業地域にある出雲市大社町杵築南字馬場772番外の「出雲杵築屋」で3・3%上昇し62300円となった。
 一方最も下がったのは、安来市安来町字内浜1862番1「やすぎセンタービル」で3・4%下落し45800円となった。
 最高価格は、松江市朝日町字伊勢宮476番7(あさひ薬局)の17万1000円で、42年連続の県内1位を維持。変動率は0・6%。
 県によると商業地は、コロナ終息による経済活動正常化への期待感から地価が上昇している地点が松江市や出雲市を中心に見られる。