山陰合同銀行(本店・松江市魚町、山崎徹頭取)は23日、来年春採用の初任給を1万円引き上げる、と発表した。今春採用予定の初任給も4万5000円引き上げており、2年間を合わせた初任給引き上げ幅は大卒で27%と引き上げ後の初任給は地方銀行ではトップクラスとなる。
 初任給1万円引き上げは、転居を伴う転勤が可能な行員を対象とする。これにより来年春採用行員の初任給は、大卒が26万円、短大・高専卒24万5000円、高卒23万4000円となり、地方銀行では最高水準となる。
 優秀な人材を確保するため、銀行業界でも人材獲得競争が激化しており、初任給も相次いで引き上げられている。同行では昨年3月初任給を4万5000円引き上げると発表した効果で今春採用予定の受験者が増え、今春の採用は70人の枠に対し68人と前年より17人増えた。
 同行人事課は「採用枠には届かなかったが、初任給引き上げの効果はあった」と話している。同行では労使交渉の関係で賃上げは7月から実施しており、4万5000円の初任給引き上げは昨年春入行した行員の7月分給与から適用されている。