原油価格など物価高騰の影響を受けている県内の製造業を対象に、公益財団法人・しまね産業振興財団(松江市北陵町、馬庭正人理事長)は、生産性向上に向けた設備投資を支援している。10日から助成金の希望者の公募を開始しており、2月9日に締め切る。今回が9回目の募集。
 助成金は、支援目的に応じて生産プロセス変革型とサプライチェーン再構築型の2通りに分かれる。設備投資に当たって1000万円を上限に投資額の2分の1、従業員20人未満の小規模事業者は3分の2を助成する。
 生産プロセス変革型は、省人化や自動化、従業員の多能工化に必要な設備投資を支援。サプライチェーン再構築型は、部品や素材の加工など製造業の供給網に加わるための新製品の開発や技術、新たな製品市場に参入する事業などが対象となる。
 助成を受けるためには、3~5年の事業計画を策定し、その中で従業員への給与支給総額を毎年1%以上、付加価値額を平均3%以上それぞれ増やすことが条件となる。いずれも原油など物価高騰の影響を受けていることが条件だが、売り上げや利益の減少は要件としない。
 これまで助成金を支給された事業所に関しても、サプライチェーン再構築型なら再応募できるよう今回から条件が緩和された。
 問い合わせは、しまね産業振興財団経営支援課(電話0852・60・5115)へ。