呉服小売りのさかや(出雲市今市町北本町、サカヤビル、塩野秋三代表清算人)は経営に行き詰まり、10月30日、松江地裁出雲支部から特別清算開始命令を受けた。民間信用調査会社、帝国データバンク松江支店の調べによると、負債総額は2億円と推定されている。
 1971年、ボーリング場経営を目的に設立。74年に関係会社の旧さかやを吸収合併して呉服販売を始め、松江市内に呉服店「きものさかや」を開店。ピーク時の1989年には年間7億円以上の売り上げがあった。出雲市内でも貸事務所など不動産業を手掛けていたが、多額の借入金を抱える一方で遊休不動産の売却が進まず、呉服販売も着物離れに見舞われるなど昨年6月期の売り上げは1億8000万円に落ち込んでいた。
 このため、昨年12月に呉服店を閉鎖、今年3月までに所有不動産をすべて売却して債務の圧縮に充てた。今年6月の株主総会で解散を決議していた。