島根労働局(宮口真二局長)が公表した来春の県内高卒予定者に対する求人倍率は、9月30日時点で3・16倍と過去最高だった昨年同期の3・14倍とほぼ並んだ。このうち、県内就職を希望する高卒予定者に対する県内求人倍率は、4・44倍と昨年同期の4・25倍を0・19ポイント上回り、1996年に統計を取り始めてから最高となった。
 来春の県内高校卒業予定者のうち、就職希望者は昨年同期と比べて14人増えて1013人。これに対し、求人数は70人増の3204人。高卒予定者のうち県内就職を希望する生徒は17人減って721人。県内就職希望者の割合は、2・7ポイント減の71・2%となった。
 9月30日時点の就職内定率は、70・2%で昨年同期と比べて1・7ポイント低下。県内就職希望者では5ポイント落ち込んで67・7%。9月16日から解禁された内定の出足は鈍くなっている。
 県内就職希望者の求人倍率のハローワーク別内訳は、川本9・44倍を最高に、安来5・53倍、浜田4・76倍、益田4・67倍、松江4・65倍、出雲4・03倍など。
 9月30日までの求人数は、新型コロナ禍前の2019年を上回っており、年々減少する傾向の高卒就職希望者の獲得を巡って争奪戦は激しくなっている。