民間の信用調査会社、帝国データバンク松江支店が公表した6月の県内の企業倒産は、4件、負債総額4億5300万円で、前月に比べ件数で2件、負債総額で半分にそれぞれ減った。このうち、コロナ関連倒産は2件だった。
 6月の県内の倒産は、いずれも事業を停止する破産型。負債総額が1億円を超えたのは、浜田市旭温泉で営業していたホテル川隅。客足が伸び悩む中でボイラーの入れ替え時期を迎えたが、資金繰りが追い付かず、昨年12月に営業を停止していた。写真業、ショーヨー写場、精肉販売の加藤精肉店(いずれも松江市)は、ともに創業80~90年近くを迎える老舗だったが、資金繰りに行き詰まってコロナ関連融資を返済できず営業を停止した。
 今後の見通しについて同支店は「コロナ関連融資の返済が本格化する今後は、資金繰りが苦しくなるところが増えるのでは」とみている。