島田鉄工所破産手続き開始/後継者難も原因
2023年03月08日
松江市内の機械部品加工、島田鉄工所(松江市東出雲町揖屋、島田毅代表、資本金1600万円)が経営に行き詰まり、3日に松江地裁から破産手続き開始決定を受けていたことが分かった。民間信用調査会社、帝国データバンク松江支店の調べによると、負債総額は8800万円。事業を停止し、昨年時点で6人いた従業員全員を解雇した。
1952年創業。松江市内の総合農機メーカー、三菱マヒンドラ農機からの受注を中心にトラクターやコンバインのプレス加工などを手掛け、ピーク時の89年の売り上げは8600万円。しかし、三菱マヒンドラ農機の前身である三菱農機が海外生産比率を高めたことなどで受注が減少し、2021年には7400万円の債務超過に陥っていた。
最近は売り上げが少し回復し、期間収支で黒字を出す時期もあったが、過去からの累積債務が重くのしかかり、77歳と高齢の島田社長の後継者も見つからなかったため、事業の継続を断念した。