初任給4万5000円アップ/山陰合銀
2023年03月02日
大幅引き上げで人材確保
山陰合同銀行(本店・松江市魚町、山崎徹頭取)は、2023年度から初任給を大幅に引き上げる。学歴別を問わず一律4万5000円アップ、同行としては過去最大の引き上げ幅となる。優秀な人材を確保する狙いで、都会地に流出している新卒人材を山陰に引き留める効果も期待される。
引き上げ後の初任給は、転居を伴う転勤がある大卒25万円を最高に、最も低い転居を伴う転勤がない高卒が20万8000円。同行の初任給は、15年に2万2100円~2万8500円引き上げて以来据え置いていたが、人材獲得競争が激しくなるなかで人材確保のため、初任給アップが必要と判断した。新しい初任給は、同行の給与体系上、今年7月から適用され、4月に新卒で入行した行員は7月の給与から引き上げられる。
厚生労働省の調べでは、19年度の大卒初任給平均は21万円、高卒平均16万7000円。引き上げ前の山陰合銀の初任給は全国平均並みだったが、山陰で圧倒的な業績水準に比べれば「割安感」も出ていた。
一方、同行は、金融のデジタル化に対応するため、24年度採用からデジタル採用枠を設け、データ分析やサイバーセキュリティーなどの業務を担う。初年度は10人程度の採用を見込んでいる。