業況判断1年ぶりプラス/日銀12月山陰の短観
2022年12月15日
指数はコロナ禍前水準
日銀松江支店(長谷川圭輔支店長)は14日、12月の山陰の企業短期経済観測調査(短観)の結果を公表した。企業の景況感を示す業況判断は、3期連続で改善して1年ぶりのプラスに転じ、全国旅行支援など政策効果による緩やかな回復をうかがわせている。
全産業の業況判断指数は、プラス9で前回9月調査のプラスゼロから9ポイント改善。このうち製造業は前回と比べて3ポイント高いマイナス2、非製造業は11ポイント上向いてプラス14となった。非製造業は2019年3月調査以来の水準となり、数値で見る限りコロナ禍前に戻っている。
10月から政府の観光需要喚起策、全国旅行支援が実施され、県内の主要観光地に客足が戻った効果が大きい。コロナ禍に苦しめられてきた宿泊・飲食サービス、小売りなどの景況感が大幅に改善、製造業では観光関連の土産品を中心に食料品が恩恵を受けた。
原材料など物価高の影響については、仕入れ価格の上昇を訴える企業に対し、販売価格に転嫁する企業はまだ少なく、利益を圧迫する要因となっている。先行きは、仕入れ価格の上昇は鈍る一方、販売価格引き上げを見込む企業が増えている。
先行きの業況判断指数は、全産業でマイナス1と非製造業を中心に大幅な悪化を見込んでいる。物価高による消費マインドの冷え込みや年明け以降も継続されることになった全国旅行支援の効果が次第に薄れることなどが懸念されている。
長谷川支店長は「コロナの感染防止と社会経済活動の両立は進みつつある」としたうえで物価高による消費への影響や原材料高、海外経済の減速を今後の留意点に挙げた。
調査は、山陰両県の企業176社を対象に実施、すべての企業が回答した。業況判断指数は、景気を「良い」と答えた企業数から「悪い」と回答した企業数を差し引いた数値。












