景況判断を下方修正

 日本政策金融公庫松江支店が公表した7~9月期の山陰地区の小企業(従業員20人未満)動向調査によると、総合的な景況判断は「厳しい状況にあり、足踏みしている」として「持ち直しの動きがみられる」とした4~6月の前期から下方修正した。コロナ禍に加え、エネルギーを中心とする物価高の影響で経営が一段と悪化している。
 景況感を示す業況判断指数は、マイナス45で前期と比べて7ポイント悪化。業種別では、小売業のマイナス58を最大に、サービス業マイナス54、飲食・宿泊業マイナス50などすべての業種にわたって水面下に沈んでいる。 
 売り上げの伸びを示す指数もマイナス43と同12ポイント後退した。サービス業マイナス64が最も落ち込みが大きく、製造業、小売業、飲食・宿泊業などが続く。
 これに対し、採算状況を表す指数は、マイナス42で4ポイント改善した。全体として赤字企業が黒字企業を上回っているものの、その差は少し縮まっている。前期と比べると、飲食・宿泊、サービス業、小売業などで改善している。
 販売価格の動向では、上昇した企業が下降した企業を上回る割合は低下しており、仕入れ価格の上昇を販売価格に転嫁する動きは鈍い。一方で仕入れ価格の上昇は続くなど、最近の物価高を巡り小企業の立場の弱さは変わっていない。
 資金繰りについてはすべての業種にわたって悪化し、金融機関の貸し出し態度も厳しくなっている。新型コロナ対策として実施された無利子、無担保融資による手元資金も底をつき始めており、その上での追加融資に金融機関も慎重になり始めている。
 今後の見通しについて同支店は「コロナ感染の第8波が来るなど先行き不透明感が強まる中で、資金繰りを含め、小企業にとって厳しい状況が続くのでは」と話している。   調査は、山陰両県の小企業190社を対象に9月中旬に実施。このうち74%に当たる140社から回答を得た。業況判断指数は、業況が「良い」と答えた企業割合から「悪い」と回答した企業割合を差し引いた数値。