山陰合同銀行(山崎徹頭取、本店・松江市魚町)は、エネルギーや穀物など最近の物価高が山陰両県の企業にどんな影響を与えているかについて9月にアンケートを実施。物価高が経営に与えている深刻な打撃が明らかになった。
 それによると、前回5月調査に比べ、原材料や仕入れ価格の上昇を訴える企業は増えて9割に達する一方、コスト上昇分を販売価格に転嫁する企業も増えている。営業利益への影響は、減益企業の割合は低下しているものの、採算割れとなる企業が増えている。
 原材料・仕入れ価格が上昇したと答えた企業の割合は、3ポイントト増えて90%。このうち製造業は97%、非製造業で86%が上昇した。変化なしは10%だった。
 原材料費などの値上げ幅は「10~20%程度」が40%と最も多く、次いで「10%未満」25%、「20~30%」21%、「30~50%程度」11%などの順。全体に値上げ幅は前回より抑えられてきている。
 販売価格への転嫁は前回より進み、全体の66%の企業が実施、その割合は7ポイント高まった。今後転嫁を予定しているのは4ポイント低下して17%、転嫁できないは10%とほぼ変わらなかった。
 コスト上昇分のうち、どの程度を価格転嫁できたかについては「2~4割」が12%で最も多く、次いで「4~6割」「8割以上」5・7%、「2割以下」3・5%など。
 今年度上半期の営業利益見通しでは「大幅に減少」「やや減少」を合わせて56%で前回より7ポイント低下した。しかし採算割れとなって赤字に転落する企業が3ポイント増えて15%となるなど企業によって濃淡はあるものの、経営に深刻な影響を与えている。
 資金繰りへの影響では、6割以上の企業が3~6カ月先の当面は問題ないと答え、徐々に悪化を見込むのが25%、既に悪化が9%、相当窮しているのは1%に満たなかった。全般に前回5月当時より改善している。
 調査結果について同行の永井康之・地域振興部産業調査グループ長は「これだけ急激な物価高に直面するのは、多くの企業にとって経験がない。その経営への影響は、企業によってばらつきがあるが、全般に高止まりの状況。物価高にはタイムラグがあり、今後も目が離せない。価格転嫁については様子見のところもあり、今後どの程度進むかが、カギを握る」とみている。
 調査は、島根、鳥取両県1207社を対象として8月下旬から9月上旬にかけて実施、うち41%に当たる493社から回答を得た。前回調査の実施期間は、5月末から6月中旬。