インフレ警戒水域の可能性も

 県統計調査課が公表した松江市の6月の消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除いた総合で前年同月比2・4%上昇の101・9だった。前月の1年前に対する上昇率1・7%を上回り、昨年10月以降9カ月連続で上昇。消費税増税の影響を除けば2008年10月以来13年8カ月ぶりの上昇幅で、インフレーションの警戒水域に入った可能性もあり、今後の動きに注視が必要だ。
 6月の松江市の消費者物価上昇率は、同じ月の全国数値2・2%を上回り、政府・日銀が掲げる2%の物価目標を超えた。
 コロナ禍からの社会経済活動の復活に伴う需要増に加え、原油高やロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー、穀物価格高騰、円安などが進んだのが要因。今後も物価高の要因は収まりそうになく家計を圧迫することになりそうだ。
 生鮮食品を含めた項目別で前年同期と比べて値上がりしたのは、灯油22%を最高に電気代18%、ガス代13%、生鮮魚介12%、油脂・調味料11%、ルームエアコンを中心とする家庭用耐久財10%、肉類6%など。物価を押し上げた要因は、光熱・水道費、食料が大きい。逆に値下がりしたのは、携帯電話を中心とする通信費11%、生鮮果物4%、履物類2%など。
 同市の消費者物価は、コロナ禍の影響で2020年2月から下落。影響が落ち着いた昨年10月に上昇に転じて以降、上昇幅も大きくなっている。
 特に6月の上昇率が政府・日銀の政策目標を超えたことでデフレ脱却を飛び越えてインフレの警戒水域に入った可能性もあり、電気代や食品など生活必需品の値上がりを通じて低所得者ほど家計への影響は大きくなりそうだ。
 今後の見通しについて同課は「足元で物価が上がり続けているのは事実だが、先行きについては何とも言えない」と話している。