県統計調査課が21日公表した5月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)は、速報値で86・3と、前月と比べて5・6%低下。落ち込み幅としては、急速に落ち込んだ新型コロナの感染拡大初期の20年5月以来の大きさ。2月以降4カ月連続で低下し、上海などの都市封鎖による物流停滞で経済の基礎となる生産の動きに黄信号が灯っている。
 前月と比べた業種別では、電気機械、情報通信機械など6業種が上昇したが、汎用・生産用・業務用機械、電子部品・デバイスなどの10業種が低下。新型コロナ感染拡大を抑えるための上海など中国主要都市の都市封鎖で物流が滞り、それまでの半導体の供給制約に加え、部品調達に影響が広がった。
 鉱工業生産指数は、景気の現状を敏感に反映する基幹指標。指数の低下が長引くと、景気が下降局面に転じた可能性がある。県の指数は、コロナ下に入った20年以降、急速に落ち込んだ反動で持ち直した後、一進一退を繰り返していたが、4カ月連続して低下したのは初めて。13年以降の統計では15年8月から同12月まで5カ月続いて以来の長さだが、この期間の指数の低下幅はわずかだった。
 同課は「景気に与えたインパクトとしては感染拡大初期の20年春が大きかったのでは。先行きについては不透明な要素が多く、見通せない」と話している。 
 上海などの都市封鎖は解除されたが、ここにきて国内で過去最多の感染者数を更新するなどコロナの影響は予断を許さない状況が続いている。