建設財の落ち込みが最大

 県統計調査課が公表した今年3月の県鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)は、速報値で93・4と前月と比べて4%落ち込み、2カ月連続で低下した。速報値の水準としては20年9月以来の低さとなり、落ち込み幅は21年8月以来の大きさだった。
 景気の現状を敏感に反映する県鉱工業生産指数は、昨年前半に新型コロナウイルス禍前の水準まで急回復していたが、今年3月は世界的なコロナの影響緩和で前月比0・3%上昇した全国の96・5を下回った。
 16ある業種別では、電気機械・情報通信機械、化学、繊維など5業種で上昇、汎用(はんよう)・生産用・業務用機械、電子部品、鉄鋼・非鉄金属、木材など11業種で低下した。財別ではコンクリートや粘土瓦など建設財の落ち込みが最も大きかった。
前年同月比でみると、電子部品・デバイスが29%、輸送機械が24%とそれぞれ大場に落ち込んでおり、主力部品である半導体などの供給制約が影響しているとみられる。