ポケット型wifiを利用していて、通信速度が遅いと感じたことがある方は少なくないと思われます。
一時的なものでそのうち解消されることもありますが、なるべく安定して快適にインターネットを利用したいところですね。
そこで今回は、ポケット型wifiが遅くなる原因と対処法を知りたい方に向けて、ポケット型wifiの通信速度が遅くなる原因と対処法について解説していきます。
この記事を読むことで以下の3つのことがわかります。
- ポケット型wifiの通信速度の仕組み
- ポケット型wifiの通信速度が遅くなる原因と対処法
- おすすめのポケット型wifi
ポケット型wifiの通信速度の仕組み
ポケット型wifiの通信速度が遅い原因について調べる前に、まずはポケット型wifiの通信速度の仕組みについてみていきます。
ポケット型wifiの通信速度について、以下のような特徴があげられます。
- 無線接続で有線接続よりも遅い
- 契約先の回線設備から電波を受信している
- 実際に出る通信速度の速さは、最大通信速度よりもかなり遅い
- アルミホイルなどの遮断が原因で通信速度が遅くなる
1つずつみていきます。
無線接続で有線接続よりも遅い
ポケット型wifiは電波を介して通信接続を行う無線接続の1種です。
手軽に持ち運べるサイズに通信回線を集約させて、場所を問わずどこでもインターネットが使える特徴があります。
しかし、電波はあらゆるものに干渉しやすいため、有線接続よりも通信速度が低下しやすいです。
そのため、無線接続のポケット型wifiは通信の安定感には欠けてしまいます。
一方で、有線接続はケーブルを介してインターネット通信を行うことしかできませんが、その分外的な影響に左右されにくいです。
その結果、通信速度が速くて安定しやすいです。
まずはこの違いを理解して、ポケット型wifiは本来出せるはずの通信速度より大幅に下がってしまうのは当たり前のことだと覚えておいてください。
それでも、実際に出やすい通信速度の速さがあって、その基準より下回っていると通信速度が遅いと考えておくとよいです。
ポケット型wifiの無線接続と光回線の有線接続の速度の具体的な違いは以下の表の通りです。
通信速度 | UQ WiMAX | NURO光 |
---|---|---|
最大通信速度 | 上り:183Mbps 下り:2.7Gbps |
上り:1Gbps 下り:2Gbps |
通信速度実測値 | 上り:約7.0Mbps 下り:約45.0Mbps |
上り:396.0Mbps 下り:501.9Mbps |
ポケット型wifiの通信速度の実測値はデータが少ないため、計算して概算しました。
それぞれの通信速度を比べてみると、UQ WiMAXの下りの通信速度はNURO光よりも速いにもかかわらず、通信速度の実測値に何倍もの差がありました。
無線接続と有線接続とでいかに大きな違いが出るのかわかります。
ポケット型wifiは光回線と違って持ち運んで場所を選ばずに使える代わりに、これだけ大きな差が生まれてしまうことを押さえておきましょう。
通信速度の目安
インターネットの利用用途によって、必要な通信速度の目安はそれぞれ異なります。
たとえば、以下のような違いがみられます。
利用用途 | 必要な通信速度 |
---|---|
Web閲覧 | 1Mbps~10Mbps |
YouTube閲覧 | 5Mbps~20Mbps |
Web会議 | 10Mbps~30Mbps |
メール | 128Mbps~1Mbps |
上記の用途でインターネットを利用する場合は、それぞれに必要とされる通信速度が出せているかどうか確認してください。
ブラウザ検索で、「スピードテスト」と検索すれば通信速度を測ってくれるツールが出てきます。
そこで出た結果のダウンロードの通信速度を見て判断しましょう。
ちなみに、ポケット型wifiなら10Mbpsが安定して出せるものが多く、高画質の動画を見ようと思うと、ある程度元々の通信速度が速い端末が必要となってきます。
契約先の回線設備から電波を受信している
ポケット型wifiは電波を受信する形で通信しているため、通信速度が低下しやすいと説明しました。
しかし、それはポケット型wifiから直接電波を飛ばしているわけではありません。
契約先の大元となる回線設備からポケット型wifiに向けて電波を送り、そこで受信した電波をWi-Fi接続を通じてさらにスマホやタブレットなどに送っています。
そういった過程もあって、より一層通信速度が低下しやすくなっています。
逆に、光回線でわざわざ手間をかけて工事をすることのメリットの1つは、回線設備を自宅で設置することによる通信速度の安定感といえるでしょう。
実際に出る通信速度の速さは、最大通信速度よりもかなり遅い
ポケット型wifiなら10Mbpsが出せるものが多いと説明しましたが、中には最大通信速度150Mbpsとか1Gbps超えるものもあるじゃないかと感じた方もいると思われます。
そういった方のために説明すると、ポケット型wifiで実際に出せる通信速度の速さは最大通信速度よりもかなり遅いです。
これはどの端末を利用しても言えることで、光回線やホームルーターでも言えることです。
最近ではポケット型wifiにも5Gのプランが増えつつあり、なんとなく5Gはめちゃくちゃ速いという印象を持っている方もいるでしょう。
しかし、実際に出せる通信速度の速さを見ると、100Mbpsも安定して出せないくらいで、光回線の有線接続のほうが圧倒的に速いです。
そのため、ポケット型wifiを選ぶ際には、最大通信速度を意識しすぎるとあとで後悔しやすいです。
その点に注意して契約先を選んでみてください。
ちなみに、最大通信速度と通信速度の実測値の差は以下の表のようなケースがあります。
通信速度 | カシモWiMAX (モバイルwifi) |
縛りなしwifi (モバイルwifi) |
UQ WiMAX (ホームルーター) |
NURO光 |
---|---|---|---|---|
最大通信速度 | 上り:183Mbps 下り:2.7Gbps |
WiMAX 上り:75Mbps 下り:440Mbps SoftBank 上り:37.5Mbps 下り:612Mbps |
上り:183Mbps 下り:2.7Gbps |
上り:1.0Gbps 下り:2.0Gbps |
通信速度の実測値 | 上り:12.5Mbps 下り:43.2Mbps |
上り:5.68Mbps 下り:26.43Mbps |
上り:14.67Mbps 下り:60.31Mbps |
上り:396.0Mbps 下り:501.9Mbps |
最大通信速度だけでいえば、NURO光よりもモバイルwifiの5Gのプランのほうが通信速度が速いです。
しかし、モバイルwifi、ホームルーター、光回線の順番で通信速度の実測値が遅いことがわかります。
また、光回線はそこまで通信速度が下がりませんが、モバイルwifiやホームルーターになると無線接続でどうしても通信速度が一気に落ちてしまいます。
この性質を理解した上でモバイルwifiの契約を検討することが大事です。
アルミホイルなどの遮断が原因で通信速度が遅くなる?
電波は周囲のものに干渉しやすく、ポケット型wifiはアルミホイルなどの電波を遮断してしまうものが原因となって通信速度が遅くなりやすいです。
特に通信速度が遅くなると実感しやすいのはマンションでのポケット型wifiの利用で、マンションに使われるコンクリートが電波を遮る性質を持っています。
そのため、マンションでの利用ではより通信速度が遅くなりやすい点を押さえておきましょう。
ちなみに、アルミホイルの電波を遮断する性質を応用して、逆に通信速度を上げる方法もあります。
それがアルミホイルを使った自作のパラポラアンテナを作る方法で、まずはボウルをアルミホイルで包みます。
次に、まな板スタンドでボウルを斜めに設置します。
あとはボウル内に入ってくる電波の屈折先にポケット型wifiが当たるように端末を設置してあげます。
そうすると、電波がうまくポケット型wifiに当たって、通信速度が速くなります。
パラポラアンテナを利用した場合の通信速度の変化の調査結果は以下の表の通りです。
条件 | 通常 | パラポラアンテナ | パラポラアンテナ(アルミホイル) |
---|---|---|---|
通信速度 | 22.42Mbps | 47.82Mbps | 70.83Mbps |
通常でも通信速度の実測値がそれなりに速い方ではありますが、パラポラアンテナを利用することで通信速度が2倍に上昇しました。
さらに、アルミホイルでより電波がボウルの底に貫通しないようにすると、さらに倍の通信速度になるまで上昇しました。
ポケット型WiFiの位置を少しいじるだけでも電波の当たりやすさが変わってきて、数Mbpsほど変わったりします。
何回か計測してみて、もっとも通信速度が速くなる場所を探してみてください。
ポケット型wifiの通信速度が遅くなる原因と対処法
ポケット型wifiの通信速度が遅くなる原因として、以下のものが考えられます。
- 対応エリアの外にいる
- 大規模な通信障害が発生している
- wifiルーターが故障している
- wifiルーターの性能が悪い
- 電波干渉が発生している
- ルーターとデバイスの間に障害物がある
- 通信制限がかかっている
- 夜で回線が混雑している
1つずつみていきます。
対応エリアの外にいる
ポケット型wifiの対応エリアの外にいるとインターネットが使えなくなります。
山間部にいくとスマホが圏外になってしまうことがあります。
あれはスマホキャリアが通信提供エリアとしていない場所にいるために発生することで、ポケット型wifiもそれと同じです。
対応エリアから離れていくと段々通信速度が低下していき、最終的に圏外になって全くインターネットにつながらなくなってしまいます。
異常を感じてもインターネット通信が使えないため、もし通信エリアの問題を感じたとしても、その場でどのエリアであれば利用できるようになるのかチェックすることができません。
そのため置き型は事前に口コミもみておいたほうが安心です。docomohome5g口コミ
対処法:場所を変えて利用してみる
対応エリア外にいて、圏外などになってしまう場合は、場所を変えて改めてインターネットを利用してみてください。
対応エリアの外にいたら、何を試してもその回線ではインターネットに接続することはできません。
使っているポケット型wifiの公式サイトに対応エリアが掲載されている場合があるため、対応エリアを事前にチェックしておきましょう。
ちなみに、WiMAXであればWiMAXの回線だけでなく、auのLTE回線も切り替えて使えるオプションサービスがあります。
そのサービスを使えば、WiMAXでは通信できないエリアでもauの回線なら使えることもあります。
通信の安定化を図るためにも、WiMAXのポケット型wifiを使う方はオプション加入の検討をおすすめします。
大規模な通信障害が発生している
大規模な通信障害が発生していることによって通信ができないということも考えられます。
先ほど説明したように、ポケット型wifiから直接電波をデバイスに届けているわけではありません。
大元の回線設備から電波を送ってもらっている形になっています。
そのため、その回線設備でトラブルが発生してしまうと、その回線のポケット型wifiを契約している方は全員インターネットが利用できなくなってしまいます。
頻繁に起こるような問題ではありませんが、ごくたまに発生して、Twitterなどで検索すると同じ回線の利用者が回線が重い現状についてツイートしていたりします。
そこですぐに情報が確認することが可能です。
対処法:通信障害が解消するまで待つ
大規模な通信障害が発生したら、私たちが手を施すことはできません。
契約先から通信障害が解消されたという連絡を待つしかありません。
契約先によってはメールやSMSなどで通信障害の内容や今後の対応についての連絡が入ってくるため、念のためにチェックしておきましょう。
ただ、通信障害がいつ復旧するかわかりません。
WiMAXを契約しているならau回線が使える体制を整えておくと、どちらかの回線が通信障害が起きても、片方の回線が生きていれば問題なくインターネットを利用できます。
また、通信障害が発生している間に外出する機会があれば、フリーwifiなどを活用すればノーコストで一時的にしのげます。
wifiルーターが故障している
wifiルーター自体が故障していて使えない可能性もあります。
電源さえつかないならすぐに故障だとわかります。
しかし、普通に操作はできるのになぜかインターネットにつながらないとなると原因が特定しづらいです。
問題なく使えているのにインターネットに接続できない場合は、一度不具合は疑ってみてください。
また、wifiルーターが故障したのが使い方の問題ではなく、メーカー保証期間から何年も過ぎていて寿命が来たことで起きている可能性もあります。
ある程度寿命が来そうだと感じた時点で買い替えを検討しましょう。
対処法:wifiルーターを修理に出す
wifiルーターが故障あるいは不具合が生じていることがわかったら、wifiルーターを修理に出してみましょう。
修理は有料となることが多いですが、オプションに加入していたりすると無償で修理してもらえることが多いです。
修理で直らないほどになると、そのまま新品に交換する形となります。
交換であっても無償で変えてもらえることもあるため、交換する場合の費用の有無も確認しておきましょう。
ちなみに、修理にかかる費用の例は以下の通りです。
症状 | UQ WiMAX | ワイモバイル | Rakuten WiFi Pocket |
---|---|---|---|
水濡れ・全損 | 補償サービスがない場合、2万円近くかかる | 11,000円 | 端末の状態を調べて費用が出る |
水濡れ・全損以外の故障 | 5,500円 | ||
盗難・紛失 | 一度解約扱いののち違約金発生 | 11,000円で良品交換 | スマホ交換保証プラス加入の場合のみ 6,600円で新機種と交換 |
大抵の場合は修理に出して見積もってから金額がわかりますが、中には料金が初めから決まっているところもあります。
修理対応時の費用の算出方法は事前に調べておくとよいです。
wifiルーターの性能が悪い
wifiルーターの性能そのものが悪いために通信速度が遅いと感じることもあります。
しっかりとした端末なら最大通信速度が光回線と変わらないものがあり、実際に20Mbpsくらいが安定して出せたりします。
しかし、最大通信速度が150Mbpsくらいの端末を使っていると、10Mbpsさえ出るかわかりません。
また、端末の持続可能時間が10時間もない端末だと、すぐに充電する必要があります。
ですが、それより長い時間使えるなら充電のめんどくささが減らせます。
他にもwifiルーターによってそれぞれ性能の良し悪しは異なる点を押さえておきましょう。
対処法:wifiルーターを交換する
wifiルーターのスペックに不満があれば、wifiルーターを交換してみましょう。
今回の場合でいうと、最大通信速度が遅いwifiルーターを使っているなら、最大通信速度が速いwifiルーターに交換してください。
ただ、wifiルーターを機種変更する際は、機種変更サービスがない場合だと一度解約して違約金が請求されることもあります。
機種変更サービスがあれば、手数料と交換する新しい端末代、店舗によっては頭金が請求されるだけで済みます。
しかし、機種変更サービスがないとそれに加えて違約金までかかってくるため、かなり高い料金が請求されてしまいます。
wifiルーターを新機種に交換する場合は、機種変更サービスの有無をそれぞれの契約先で確認しておくのが望ましいです。
電波干渉が発生している
電波干渉が発生しているために通信速度が遅くなっていることもあります。
たとえば、スマホを使っている時に使っている電子レンジの前を通ると、一瞬だけ通信が悪くなったという経験をしたことがある方が多いのではないでしょうか。
あれは相性の悪い周波数帯を持った電波がぶつかり合って干渉しているために発生している現象です。
周波数には5GHzと2.4GHzの2種類があり、5GHzは高速通信に特化していて、通信の安定感に欠ける特徴があります。
一方で、2.4GHzは通信の安定化がある代わりに、あまり高速通信は期待できない特徴があります。
そして、2.4GHzは同じ2.4GHzの周波数帯に干渉しやすい性質があります。
電子レンジなどの家電は2.4GHzの周波数を放っていて、電子レンジはこの電磁波が強力です。
そのため、2.4GHzの周波数帯で接続していると、電子レンジの電磁波に干渉してしまい、通信が一時的に悪くなります。
対処法:周波数帯を変える
一番単純な対処法は、電子レンジを使っている間はWi-Fiを接続した状態で、電子レンジの近くでインターネットを使わない方法です。
しかし、電子レンジを使うたびに毎回意識するわけにもいかず、レシピを見ながら料理する方にとってはやや不便です。
電子レンジの電磁波に干渉している原因が、同じ2.4GHzの周波数帯でwfi接続をしているところにあるため、ポケット型wifiの周波数帯を変えれば問題ありません。
周波数帯の換え方は、接続するSSIDを切り替えれば周波数帯を変えられます。
たいてい1つのポケット型wifiに2つのSSIDが設けられています。
片方は5GHzの周波数帯のもの、もう片方は2.4GHzのものです。
電子レンジの周波数帯に干渉するということは、今接続しているのが2.4GHzであるため、もう片方の5GHzの周波数帯のものに接続しましょう。
ルーターとデバイスの間に障害物がある
ルーターとデバイスの間に障害物があることで通信速度が遅くなっていることもあります。
先ほどマンションの構造上の問題で通信速度が遅くなるという話をしましたが、それとこの現象が近いです。
似たような例に部屋のドアがあって、ポケット型wifiが置いてある部屋からそのまま放置して離れて、別の部屋で使うと通信速度が遅くなることがあります。
ドアが完全に閉められていると、ドア1つの薄さの壁であっても障害物となり得ます。
対処法:ポケット型wifiを利用する際は常に持ち運ぶ
ポケット型wifiを利用する際は、自宅の中であっても常に持ち運ぶことで、ある程度は障害物による干渉を受けにくくすることが可能です。
少し面倒に感じるかもしれませんが、ポケット型wifiを利用する際は導入を検討してみてください。
あるいは、家がそこまで広くないのであれば、wifiの中継機を設置してみるのもおすすめです。
wifiの中継機を導入することで、ポケット型wifiを放置していても、障害物による通信速度の低下を緩和してくれます。
もちろん光回線に使うwifiルーターにも使えるため、気になる方は検討してみてください。
ただ、この現象は原因が特定しにくいため、端末の故障を疑ってまずはポケット型wifiの再起動から試してみるとよいです。
通信制限がかかっている
自分の知らぬ間に通信制限がかかっていて、通信速度が遅くなっている可能性もあります。
たとえば、色んな動画がずっと流れていてデータ容量を消費していることがあります。
モバイルwifiを接続していて、インターネットで動画を見ながら寝落ちしてしまった場合、その間見ていた動画の分のデータ容量が消費されてしまいます。
また、ポケット型wifiを付けっぱなしにしていて、外出時にフリーwifiを使っていたつもりがポケット型wifiに接続していたということもあるでしょう。
意識的に通信制限を抑えることはできても、無意識に通信量を使っていることがあるため、定期的にデータ通信量をチェックしておくことをおすすめします。
ポケット型wifiの端末で使用しているデータ通信量のチェックができるものが多いです。
単にwifiを接続するだけの道具にせず、ポケット型wifiの機能を十分に活用させていきましょう。
対処法:通信制限が解除されるまで待つ
通信制限がかかったあとだと手の施しようがありません。
基本的には通信制限が解除されるまで待つのが望ましいです。
追加料金を払うことでデータ容量を追加することも可能ですが、1GB追加するのに1,000円近くかかったりしてかなり割高です。
どうしてもすぐにデータ容量が必要な場合はともかく、急いで通信制限をどうにかする必要のある用事がないなら、通信制限が解除されるまで我慢したほうがよいでしょう。
ポケット型wifiの通信制限について
ポケット型wifiの通信制限について、具体的にどのような形で通信制限がかけられるのか補足していきます。
通信制限の仕方は通信容量が決まっているプランと使い放題のプランとで異なります。
通信制限の条件や制限後の速度について以下の表にまとめました。
通信制限について | UQ WiMAX | ワイモバイル | Rakuten WiFi Pocket |
---|---|---|---|
通信制限の条件 | <通常プラン> ・7GBプラン:7GB以上利用した場合、その月の月末まで ・ギガ放題プラン:3日で10GB以上使った場合、翌日18時から翌々日2時の約8時間 <5Gプラン> ・ギガ放題プラン:一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合がある |
7GB以上利用した場合、その月の月末まで | ・自社回線エリア:無制限 ・パートナー回線エリア:5GB以上利用した場合、その月の月末まで |
通信制限後の通信速度 | <通常プラン> 速度制限後は128kbps <5Gプラン> 速度制限後は1Mbps |
速度制限後は128kbps | 速度制限後は1Mbps |
定額プランか使い放題プランなのかによって仕組みが変わり、前者であれば一定容量を超えると速度制限がかかります。
後者であればUQ WiMAXのように、3日で10GB以上使うと一定時間だけ速度制限がかかるような仕組みが採用されています。
速度制限後は最大通信速度が128kbpsあるいは1Mbpsまで下がります。
あくまでも最大通信速度であるため、まともにネットサーフィンがなんとかできるくらいの速度になると考えていいでしょう。
ちなみに、WiMAXでは5Gプランも提供していて、かつては3日で15GB以上利用したら制限をかける仕組みを採用していました。
しかし、2022年の2月に入ってから、速度制限がかけられるラインがあいまいな基準に変更されました。
WiMAXでポケット型wifiを契約する際は、その点に注意しておいてください。
夜で回線が混雑している
夜で回線が混雑しやすいのも通信速度が遅い原因の1つといえます。
日中は仕事や学校などで家を空けている方が多いですが、夜になると帰宅してインターネットを利用する方が多くなります。
そして、1つの回線設備で送れる電波の数にはある程度の限界があって、夜になるとその限界値に近づいてきます。
そうなると回線が混雑して通信速度が低下してしまうため、インターネットが快適に利用しづらいです。
対処法:通信速度が必要な用途での通信を避ける
夜に回線が混雑しやすいのはどうしても避けられないことです。
かといって夜にインターネットを使わないで生活するのが望ましいあり方というわけではありません。
そこでおすすめなのが、通信速度が必要な用途での通信は夜にはなるべく控えるというやり方です。
リアルタイムで見たいものがあるなら仕方ありませんが、なるべく朝に動画などの通信速度の必要な用途でインターネットを利用してみてください。
そして、夜はネットサーフィンなどの通信速度のあまり必要ない用途でインターネットを利用するのが望ましいです。
もっと言えば、朝にインターネットを楽しめるように、夜は早めに寝て朝早くに起きる生活スタイルに変えると、回線混雑の悩みを抱えることはなくなるでしょう。
ただ、インターネットを夜に利用するからこそ、夜の混雑がインターネットの通信状況の悪さの原因ではなかったということが起こりやすいです。
夜にインターネットを利用していつもつながらないからといって、夜に回線が混雑しやすいからだと決めつけないことが大事です。
この問題に関しては、他の通信速度が遅くなる原因も疑ってみて、1つずつ調べて原因を特定していきましょう。
おすすめのポケット型wifi
通信速度が遅くなってしまう点を踏まえて、どのポケット型wifiを選ぶとよいかについて触れて、おすすめのポケット型wifiについて紹介していきます。
通信速度が速いあるいは通信が安定しやすいものがおすすめ
通信速度が遅くなってしまうのは、自分でどうにか改善する原因であることもありますが、自分ではどうにもならない原因であることも多いです。
そのため、通信速度が遅くなってしまってもいいように、初めから通信速度が速いポケット型wifiを選択することをおすすめします。
特に最近ではポケット型wifiの業界で5Gに対応したプランが登場してきているため、5Gプランでの契約がおすすめです。
また、通信速度が安定する回線を使ったポケット型wifiを選ぶのも1つの手段として有効です。
ポケット型wifiの多くはWiMAX回線が利用されている端末が使われていますが、SoftBank回線を使ったポケット型wifiであれば通信が安定しやすいです。
安定感のある通信速度を求めるなら、SoftBank回線を検討してみてください。
通信速度の実測値が調べにくい
本来なら通信速度を見て契約先を選ぶ場合は、最大通信速度ではなく通信速度の実測値を見て判断するのが望ましいです。
先ほど無線接続と有線接続の違いで解説した表を見ればわかるように、最大通信速度が速いからといって通信速度の実測値まで速いとは限りません。
実際インターネットを利用する際に用いられるのは通信速度の実測値であるため、その情報を知ることが大事です。
しかし、ポケット型wifiはあまり通信速度の実測値のデータがインターネット上に掲載されていないため、通信速度の実測値を基にして判断するのが難しいです。
最近では5Gプランに切り替わったところも多いため、仮にインターネット上に通信速度の実測値が掲載されているとしても、それが4Gプランの時のものであることを疑う必要があります。
ポケット型wifiの契約先を選ぶ上でその点がややネックな部分だといえます。
おすすめのポケット型wifi
ポケット型wifiの通信速度についての選び方を踏まえた上で、以下のおすすめのポケット型wifiの特徴をみていきます。
- カシモWiMAX
- Broad WiMAX
- GMOとくとくBB WiMAX
- 縛りなしwifi
- ワイモバイル
- ドコモ
wifiサービス | 月額料金 | 最大通信速度 | キャンペーン | 契約期間 |
---|---|---|---|---|
カシモWiMAX | <3年プラン> 初月:1,408円 1ヵ月目以降:4,455円 <2年プラン> 初月:1,408円 1ヵ月目以降:4,708円 |
<5G> 上り:183Mbps 下り:2.7Gbps |
・Amazonギフト6,000円 | 3年/2年 |
Broad WiMAX | <ギガ放題プラン> 0~2ヶ月目:2,999円 3~24ヶ月目:3,753円 25ヶ月目以降:4,413円 <ギガ放題プラス(2年)プラン> 0~2ヶ月目:2,999円 3~24ヶ月目:4,634円 25ヶ月目以降:5,513円 <ギガ放題プラス(3年)プラン> 0~2ヶ月目:2,090円 3~24ヶ月目:3,894円 25ヶ月目以降:4,708円 |
<5G> 上り:183Mbps 下り:2.7Gbps <4G> 上り:75Mbps 下り:440Mbps |
・乗り換え違約金負担(最大19,000円) ・2台同時契約で5,000円キャッシュバック |
2年 |
GMOとくとくBB WiMAX | <ギガ放題プラン> 0~2ヶ月目:2,079円 3~36ヶ月目:4,389円 37ヶ月目以降:4,444円 |
<5G> 上り:183Mbps 下り:2.7Gbps |
・最大20,000円キャッシュバック | 3年 |
縛りなしwifi | <縛りなしプラン> ・スタンダードプラン:3,366円(40GB/月) ・メガプラン:3,575円(50GB/月) ・ギガプラン:3,630円(60GB/月) ・100ギガプラン:3,960円(100GB/月) ・WiMAXプラン:4,730円(100GB/月) <1年縛りプラン> ・スタンダードプラン:3,190円(40GB/月) ・メガプラン:3,278円(50GB/月) ・ギガプラン:3,300円(60GB/月) ・100ギガプラン:3,630円(100GB/月) ・WiMAXプラン:4,378円(100GB/月) <3年縛りプラン> ・スタンダードプラン:2,926円(40GB/月) ・メガプラン:3,025円(50GB/月) ・ギガプラン:3,080円(60GB/月) ・100ギガプラン:3,410円(100GB/月) ・WiMAXプラン:3,960円(100GB/月) |
WiMAX 上り:75Mbps 下り:440Mbps SoftBank 上り:37.5Mbps 下り:612Mbps |
なし | なし/1年/3年 |
ワイモバイル | ・7GBプラン:4,065円 ・無制限プラン:4,818円 |
<5G> 上り:110Mbps 下り:2.4Gbps <4G> 上り:46Mbps 下り:838Mbps |
なし | 2年 |
ドコモ | <ギガライト(7GB)> 0~1GB:3,465円 1~3GB:4,565円 3~5GB:5,665円 5~7GB:6,765円 <ギガホプレミア> 0~3GB:5,555円 3~60GB:7,205円 <5Gギガホプレミア> 0~3GB:5,665円 無制限:7,315円 |
<5G> 上り:218Mbps 下り:4.2Gbps <4G> 上り:131.3Mbps 下り:1.7Gbps |
・ドコモ光セット割 ・dカードお支払い割 ・みんなドコモ割 |
2年 |
こちらの表を基に、それぞれの特徴についてみていきます。
カシモWiMAX
カシモWiMAXは初月の月額料金が安くて契約しやすいポケット型wifiです。
最大通信速度がかなり速く、完全に5Gのみに対応しています。
5Gになってから料金体系が少し変わりましたが、それでも4Gの頃と月額料金がそこまで大きく変わっていません。
カシモWiMAXは元からWiMAXのプロバイダの中ではかなり月額料金が安いことで知られています。
そのため、月額料金の安いWiMAXの速い回線を求める方にとっておすすめです。
また、新たに契約者にAmazonギフト券を配布するキャンペーンも開始しました。
現金でキャッシュバックするわけではないため、利用用途が限定されてしまいますが、Amazonを使う方は少なくないでしょう。
もし普段からAmazonを利用している方なら好きなものを6,000円分無料で購入できるため、Amazonの利用者にもおすすめのプロバイダです。
初月の月額料金が1,000円台で利用できる点を活かして、契約する際はなるべく月の頭に契約することをおすすめします。
Broad WiMAX
Broad WiMAXは別のインターネット回線に乗り換えをしたい方にとって契約しやすいポケット型wifiです。
インターネット回線の契約をして、期待していたほどのサービスでなかったり、不満を感じるようなサービスだったりしたという経験をしたことがある方は少なくないでしょう。
しかし、たいていのサービスでは契約期間が設けられていて、その期間中に解約すると契約違反として違約金が請求されてしまいます。
その違約金も10,000円以上することも多いため、解約を渋って我慢してサービスを利用し続ける方が多いです。
ですが、Broad WiMAXに契約すれば、その違約金を負担してくれるため、今利用しているサービスを負担なく解約できます。
通信速度の面について触れると、最近は完全に5Gのみに切り替わるポケット型wifiが増えていますが、Broad WiMAXは4Gと5Gの両方が使えるプランが用意されています。
月額料金を踏まえて4Gにするか5Gにするか決めていきましょう。
また、2台同時に契約すると、5,000円ではありますがキャッシュバックがもらえるため、家族や恋人と契約したい方にもおすすめです。
GMOとくとくBB WiMAX
GMOとくとくBB WiMAXはキャッシュバックの手厚さに優れたポケット型wifiです。
4Gプランを提供していた頃には30,000円ものキャッシュバックキャンペーンを実施していて、キャッシュバックを受け取れば実質的な利用料金がかなり安くなります。
今では5Gのプランに完全に切り替わって、キャッシュバックでもらえる金額が少なくなったため、一見するとあまりお得には感じられません。
しかし、4Gプランをこれまで利用していた方がそのまま5Gプランに切り替えられやすいようにと、月額料金はそのままでキャッシュバック額を減らす形で対応しました。
そのため、お得な料金で5Gプランが利用できます。
通信速度については端末によって左右されるため、WiMAX回線を利用する場合は、どこのプロバイダで契約しても4Gに対応した端末、5Gに対応した端末を使う形になります。
GMOとくとくBB WiMAXもカシモWiMAXと同じ端末を使えば、同じ速さでインターネットが利用することが可能です。
ポケット型wifiの通信速度について、その点を押さえた上で契約先を選ぶことをおすすめします。
縛りなしwifi
縛りなしwifiはその名の通り契約期間に縛りのないプランのあるポケット型wifiです。
契約期間に縛りがないプランだと、いつ解約しても契約違反にならないため、サービスに不満を感じたら一切負担なく解約できます。
さらに、月額料金が業界トップクラスに安いことでも知られていて、月額料金を3,000円以下に抑えることも可能です。
料金の安さを重視したい方に特におすすめです。
通信速度については、契約できる端末にWiMAX回線とSoftBank回線の2つの端末があって、WiMAX回線のプランだと契約できるプランの幅が狭くなります。
SoftBank回線のほうが通信速度が速くて、利用できるプランの幅も広いため、契約するならSoftBank回線での契約をおすすめします。
ただ、縛りなしwifiはまだ5Gに対応していないため、やや通信速度が遅いと感じる方もいるかもしれません。
その点を踏まえて、契約先として選ぶかどうか判断してみてください。
ワイモバイル
ワイモバイルはYahoo!が提供するポケット型wifiです。
かなりシンプルな料金プランになっているのが特徴的で、7GBか無制限のどちらかのプランから選択していきます。
こちらも端末によって4Gか5Gかが変わってきて、5Gのほうが通信速度が圧倒的に速いです。
ちなみに、ワイモバイルはYahoo!のサービスを利用する方におすすめです。
このポケット型wifiはYahoo!が提供しているスマホのYahoo! mobileのオプションにあるYahoo!プレミアムサービスが無料で使えます。
Yahoo!プレミアムになれば、PayPayの利用で帰ってくるポイントが少し大きくなったり、ヤフオクのサービスが利用しやすくなったりします。
Yahoo!のサービスを普段から利用している方は、お得に利用するために契約を検討してみてください。
通信速度については5Gの端末が好ましいですが、4Gでも比較的速いほうではあるため、好きなほうを選択しましょう。
ドコモ
ドコモでもポケット型wifiサービスを実施していて、ドコモのポケット型wifi端末は通信速度がかなり速い点が特徴的です。
5Gで驚異の4Gbps越えを記録する端末をリリースし、4Gの端末でさえ2Gbps近くの端末を提供しています。
他のところのものと比べると最大通信速度が倍くらい違っているため、いかにドコモの端末のスペックが高いかがわかります。
実際に出せる通信速度の速さはある程度遅くなります。
そのため、少しでも通信速度が速くないと不安だという方は、ドコモのポケット型wifiの利用がおすすめです。
また、ドコモ光を利用している方は、ドコモ光のキャンペーンで適用されるスマホとのセット割がポケット型wifiでも適用されます。
ドコモのスマホは利用していないけど、ドコモ光を契約するにあたって割引を適用させたい場合、ドコモ光とポケット型wifiを契約するとよいでしょう。
ポケット型wifiが遅い理由Q&A
ポケット型wifiが遅くなってしまう理由について、以下のような質問がよくインターネット上で見られています。
通信速度が原因でない可能性が高いです。今回紹介した不具合の他の原因を疑ってみてください。
まずは端末の再起動を試してみてください。それが一番手軽に自分で不具合をチェックする方法です。端末を再起動させても何も起きなかったら他の原因によるものと考えられます。 データ容量を使っていないのに通信制限がかかってしまう。
ポケット型wifiが遅いのですが、何からしたらいいかわかりません。
まとめ
ポケット型wifiは手軽に持ち運びができて、いつでもwifiが使える便利なものです。
しかし、電波を発する無線接続だからこそ、通信速度が遅くなったりして頭を悩ませられることも少なくありません。
また、ポケット型wifiが遅くなってしまったとしても、自分たちでは手を施すことができないこともあります。
しかし、自分たちである程度原因を知って、それに合った対処法が取れるようになっていると、無駄に修理でお金をかけたり、直るまで待ったりする必要がなくなります。
今回紹介した内容を基に、まずはポケット型wifiの通信速度が遅くなってしまう原因を特定しましょう。
そして、無理なくできる範囲で、原因に合った対処法を試してみてください。
そこまでするのは難しいという方は、初めから通信速度が落ちてもある程度使えるように、通信速度の速いポケット型wifiの契約をおすすめします。