ブラック企業とは?見分け方と特徴を解説

日本でお馴染みのブラック企業。長時間労働をさせる、ノルマが厳しすぎる、賃金や残業代の内容がおかしい、パワハラセクハラなど。このうちの1つでも該当すると、基本的にはブラック認定されます。

ブラック企業に入社してしまうと、染まる前に逃げ出さなければ精神・体調の不調に繋がり、プライベートにも影響を及ぼす可能性があります。

『もしかしてうちはブラック企業かも?』と感じたり、求人情報を見て『ここはブラック企業かも?』と、感じたら今回ご紹介する判断基準を基に結論を出してみるのはいかがでしょうか。

ブラック企業の見分け方。ブラック企業に共通する8つの特徴を分かりやすく

ブラック企業を見分けるために知っておきたい判断ポイントを、ざっと確認していきましょう。

■ブラック企業の特徴はこれだ!■

  • 長時間労働を強いる(残業時間が80時間を超えるなら過労死ライン)
  • 休日を与えてもらえない(カレンダー通りなら年間120前後は休日があるはず)
  • 残業代を支給してもらえない(ずる賢い抜け道を活用して支払わないケースもある)
  • 給料が安い(時給で計算すると最低賃金以下ならブラック)
  • 働いている人がすぐ辞める(ブラック企業だから辞めていると考えられる)
  • セクハラ発言やパワハラ発言が当然のように出る
  • 役職がある人が威圧的だったり権限の範囲が広い
  • 違うはずなのに何故か管理職扱いされている

この中のどれか1つでも該当しているなら、ブラック企業の可能性があります。ただし、この中の1つだけしか該当していない場合は、項目によっては絶対にブラック企業であるとは限りません。

その場合でも、当てはまる数が多ければ多いほど可能性が高まります……。

それぞれのポイントについて詳しく確認し、ブラック企業かどうか判断しやすくしましょう。

その結果、もしも『あ、就業している企業はブラック企業だ……』と、感じてしまった場合用の対策についても解説していきます!

1、長時間労働を強いる(明らかに個人の業務量が多すぎる)

まず、これはどのブラック企業においても大抵共通している項目です。

日本国内にある多種多様なブラック企業で、当然のように横行しているのが長時間労働を強いるというものです。社員は使い倒し感覚で、休ませるという意識もなく働かせたがるのはブラック企業の傾向です。

マスコミ、出版、ファッション、ゲーム業界など、『給料が低くてもその業界で働きたい!!』という若者が多い人気業界については、長時間労働の職場も多い傾向です。

これらの業界の場合は、労働条件が悪くてもブラックとは感じていない(やりがいがあったり夢のためだったりして苦痛だと感じていない)方もいますし、ブラック企業であることを承知のうえで継続する方もいます。

ブラック企業であるかorそうでないかの線引きが……人気業界ほど気持ちの面で難しい傾向があります。

しかし明らかな長時間労働かつ、個人の業務量が多すぎるかつ、残業代がきちんと支払われていないようなら、社会的にはブラック企業なのです。

長時間労働であること=最もわかりやすいブラック企業判別ポイントの1つです。

■月に80時間以上の残業が発生しているなら過労死ライン!■

長時間労働の基準は人それぞれではありますが、労働の協定では月に80時間以上の残業が発生すると過労死ラインといわれています。

月80時間以上の残業発生。現在の就業状況がこれに該当しているなら、残業代が正確に支払われていても正当な理由がない場合はブラック企業です。

『辛い』『精神に不調を感じる』という異変を感じていても感じていなくても、月80時間以上の残業をしている方は一度周囲に相談してみるのはいかがでしょうか。

長時間労働、長時間残業が発生するブラック企業については、特に注意が必要です。

長時間労働は人間の感覚を麻痺させることがあるからです。

そして麻痺した結果、『この企業はブラック企業だろうし、おかしい』という感覚を失わせることがあります。そうなると冷静なときなら『逃げる』という選択ができるのに、できなくなって壊れるまで働いてしまうケースも……。

うつ病やその他精神の不調などは、長時間労働や個人の業務量過多が原因で発生することがあります。

長時間労働の違和感に気づいたら、すぐにブラック企業かどうか疑って冷静に対応を考えるほうがいいでしょう。

2、休日を与えてもらえない

先にご紹介した『1』に近い部分もある内容です。『1』と合わせてこちらも該当しているなら、もはやまごうことなき正統派のブラック企業だと認定していいでしょう。

休日は労働者に認められている権利です。

基本的にカレンダー通りに従業員が休むスケジュールの企業であれば、年間で120日くらいは休日が発生することになります。

万が一休日が100日未満になっているなら、本来労働者の権利として認めてもらえるはずの休日を与えられていない=ブラック企業なのです。

休日が少なくて肉体的な疲労が取れない。精神に負担を感じている……

そこまでの状態になる=大きな負荷がかかっていると考えられます。

フルタイムの会社員として働いていて、1週間に1回しか休みが取れないというケースも、カレンダー通りの休日数はもらえていないということになります。

現在特に理由もなくそのようなスケジュールで過ごしている方は、『1日も休日が与えられないわけではないからまだマシ』などと、感覚を麻痺させないようにしましょう。

なお、有給を取得させてもらえないというのもブラック企業認定されます。

他の社員とのスケジュール調整は必要だけど有給が取れるというようなケースではなく、有給を取ると上司から攻撃されたり圧をかけられたりするとか、有給を取りたいと伝えると怒られるなどのケースは問題です。

忙しいからから、有給は取れない。それが当たり前だとは考えないようにしましょう。

有給が取れない企業は基本的にブラック企業です。

3、残業代を支給してもらえない

残業している人間に残業代を支払わない企業はブラック企業です。

たくさん働いているはずなのに毎月の収入が少ない……それは基本給自体が少ないせいというケースもありますが、よくある理由は残業代がきちんと支払われていないことでしょう。

残業代がきっちり支払われているから残業代で高収入化している方もいるのに、ブラック企業で勤務していると残業代がきちんと支払われないから収入が低くなります。

労働時間は長いのに、全然生活が楽にならない……特別な事情でもない限りは、そのような生活はしないで済む企業で働いたほうがいいでしょう。

ブラック企業は様々な言い訳や正当化を駆使して残業代を支払わないようにしていることがあります。

それに丸め込まれてはいけません……!

残業代を支払わない企業はブラック企業なのです!

4、給料が安い。計算して最低賃金以下になるならブラックど真ん中

ブラック企業は労働内容、労働時間から判断して給料が低いという特徴を持ちます。給料がきちんと見合う金額で支払われていれば起きない不満も、上がケチって労働者に無理を強いるから発生します。

日本は歴史的に、長時間労働を美化してきたり、たくさん働くことで経済を成長させてきたりした背景があり、働き盛りの世代はどこかで『大変でも長時間働くのは仕方ない』と認識してしまいやすいフシがあります。

それでも何だかんだ昔は労働に見合った給料をもらえていましたが、今は労働に見合う給料を払わないのに長時間労働をさせるブラック企業が問題になっています。

給料が低いことに慣れてしまうと、環境を変えようという意識が発生しづらくなるので注意が必要です。

本来はたくさん働くのであれば、そのぶん収入も上がるのが当然です。現在ブラック企業で働いている方で、給料が低いのは仕方ないと思っている場合は、ずっとそのままだとメンタルに負担がかかる可能性があります。

■給料から時給を計算して最低賃金以下になるなら違法■

給料から時給を計算して、最低賃金以下になるなら明らかに違法です。

最低賃金は都道府県によって異なるので、参考用に3例見てみましょう。

  • 東京の最低賃金⇒1,041円
  • 千葉県の最低賃金⇒953円
  • 大阪の最低賃金⇒992円

※こちらは現時点での最低賃金で、今後上がる可能性はあります。

会社員の方は大抵の場合月給で給料が支払われているのではないでしょうか。総支給額を自分が働いた時間で割ってみて、それが職場のある場所の最低賃金より低いようなら……ブラック企業です。

住宅手当や通勤手当が支給されている場合、状況によっては含んで計算することもありますが、基本的にはこれを除外。そして残業代も除外して計算します(残業代が支払われていない場合はその時点でブラック企業)

その内容で最低賃金以下なら、そもそも雇用条件からしてブラック企業です。最低賃金以下の職場であるなら、できるだけ早く別の職場への転職を検討したほうがいいのではないでしょうか。

5、働いている人がすぐ辞める(離職率が高い)

ブラック企業でよくあるのが、離職率が高い……というものです。

ブラック企業で好き好んで働きたい方は少ないと考えられます。ブラック企業だからさっさと辞めようと思われてしまうのです。

働きづらい、将来性が見えないなどの理由があるから離職率が高くなるわけで、その時点で労働者にとって良い環境を提供している企業とはえません。

離職率が高い職場はブラック企業である可能性が高いです。

■離職率の高さを事前に知るのはなかなかハードルが高い■

ここでは、入社した後に『ブラック企業かも……』と、感じてしまった方に向けてブラック企業の特徴を解説しているので、『離職率が高い』or『いや、意外と低い』と判断することはできるでしょう。

ですが、離職率が高いかどうかというポイントで、その企業のことを求人応募前に把握するのはなかなかハードルが高いです。

そのため、離職率を知らないで応募して面接を受けて入社してしまう方もいるわけですが……

離職率が高い可能性があると、入社前に判断できる場合もあります。

それは①常に求人募集をかけている企業であることor②常に求人募集をかけているわけではないけど、定期的にコンスタントに求人募集をかけている企業であること。

この①②のどちらかに該当しているなら、ブラック企業かもしれません。

求人情報サイトに求人情報を出している企業の場合は、ネット検索をかければ現在進行形の求人募集だけでなく、過去に掲載された求人募集も確認できることが多いです。

それを調べてみたら、どうも頻繁に求人募集をかけている場合は……すぐに従業員が辞める企業である可能性が高いです。

ずっと求人募集がかかっている企業も、『従業員がすぐに辞める~』に該当している可能性はあります。

ただし、単純に求人募集をかけてからずっと採用希望人数枠いっぱいまでは採用していなかったり、そもそも求職者からの応募が集まっていなかったりといった理由で、ブラック企業ではないけどずっと掲載している可能性もあります。

ということで①②どちらも離職率の高さを事前に把握できる可能性がある要素ですが、どちらかというと②のほうが要注意です。

6、セクハラ発言やパワハラ発言が出ても誰も注意しない

ブラック企業である可能性が高い要素は、これも見逃せません。

セクハラ発言やパワハラ発言の横行です。

もうセクハラ発言やパワハラ発言がある中で働くことに慣れすぎて、そこへの違和感を覚えなくなっている方もいるかもしれませんが、こういう発言が出ても誰も注意しないような環境なら時代に逆行していて問題外です。

大手のホワイト企業といわれるところでは、この時代セクハラ発言やパワハラ発言が厳しく禁止されています。そういった発言をしないためのラーニング講習があったり、研修に参加したりが義務付けられているホワイト企業もあります。

世の中の流れ的に、男性から女性への発言だけでなく女性から男性への発言も配慮されています。

時代に逆行するかのようにセクハラ発言やパワハラ発言が出ても誰も注意しなくて、当然のように口にすることがある従業員がいる職場は、ブラック企業です。

発言自体が問題なのももちろんですが、それだけ体育会系で上が強い縦社会の仕組みになっている可能性があり、そのような環境はブラック企業でありがちです。

役職持ちでなければ発言権がなく使い倒されるなどのケースが考えられますし、そういうことを平気で口にできる=コンプライアンス意識はないと考えられます。

そういう従業員がいるなら、他の部分でも問題があるのが自然です。

7、役職がある人が威圧的だったり権限の範囲が広い

ブラック企業である可能性が高いポイント、もう1つは役職がある人が威圧的だったり、権限の範囲が広かったりすること。

昔ながらの中小企業だと上がワンマンというところはまだまだありますが、働きやすさが維持されていないワンマンの場合は問題です。

体育会系的な縦社会で、明らかに理不尽な上司が無駄に権力を持って周囲を支配しているとか、逆らうと脅されるとか、そういうケースにおいてはもうブラック企業認定していいでしょう。

ただし、福利厚生が良い企業でも銀行や金融だと、縦社会の潔さによってシステムが成り立っているケースはありますし、官僚や公務員の世界もそうでしょう。

だからといってその業界で働いている方の全てが『ブラックだから辞めなければ』と捉えているわけではないはずです。

あくまでも、参考ポイントにできるという感じの内容なので、これに該当したら絶対にブラック企業というわけではありません。

8、雇用契約がおかしい(なっていないはずの管理職扱い)

雇用契約がおかしい……というと漠然としていますが、例えば管理職としての仕事をしていないし社内でもそういう役割ではないはずなのに管理職の契約になっている場合は、ブラック企業の可能性があります。

管理職だと休日の法律や残業関連の法律の例外になり、残業代を支払わないでも問題がないケースがあります。

ブラック企業だと、それを悪用して管理職ではない社員を管理職とすることで、残業代を支払わないようにすることがあるのです。

管理職として採用されたわけではない、雇用契約の更新のタイミングでそんな話をされたこともないのに契約書を見ると管理職としての立場を与えられているなど……

名前だけの管理職で、それによって残業代を払わない対応をされているなら違法です。

例えば本来は管理職ではないはずなのに、残業していても残業代が支給されていなくて、その理由を上司に確認したら『管理職だから』と、言われた場合にはブラック企業確定でいいでしょう。

入社前や応募前にブラック企業を見抜く4つのポイント

ここまでは、既に『ブラック企業かも?』と疑問が湧いてくるような企業に入社してしまった方に向けて、特徴をご紹介しました。

続いては企業への入社前や応募前の方向きです。

ブラック企業に入社してしまうと、辞めることで労力を使います。辞めるといっても辞めさせてもらえないなどのケースもあるので、できれば最初からブラック企業には入社しないように回避したいもの。

そこで!!今就活・転職活動中だったり、新しい職場への入社日を控えている方に向けて、入社前にブラック企業を見抜くための4つのコツをご紹介します。

■入社前や応募前にブラック企業を見抜くためにこの4つをチェック■

  • 求人情報や企業PRで精神論や根性系の表現に頼っている部分が多い
  • 『一部残業代として含む』もしくは『みなし残業』というフレーズがある
  • 企業としての売りや実績が謎のPR
  • 従業員の雰囲気に何となく違和感

1つでも当てはまったらブラック企業の可能性がありますが、1つくらいならブラック企業ではないケースもあるので、それだけで判断はしないほうが無難です。

ただ、複数該当すればするほど、その企業がブラック企業である確率が高まります。

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

求人情報のところに精神論や根性を美化するフレーズが何となく多い

求人情報・応募要項に、精神論や根性を美化するフレーズの記載や表現が……何となくでも『多いな』と感じてしまったら、その企業はブラック企業かもしれません。

ブラック企業にとっては……

(長時間労働だって)やる気があれば大丈夫!
(休日が法律で定められている日数より少なくたって)努力と根性で乗り越えることが大事!
(残業代が出なくても)やりがいがあるからいいでしょ?楽しいよ!

という感じで、ブラック企業であることに伴う労働者への負担を、『やる気』『根性』『努力』『モチベーションが高いスタッフ』などのフレーズで濁すことがあります。

なお、精神論や根性を美化するフレーズを求人情報・応募要項に記載する企業というのは、体育会系の要素が根付いていることがあります。

『自分も体育会系』という場合はそこまで気になるポイントではないかもしれませんが……

体育会系の企業というのは、厳しい縦社会で上司の権力範囲が広く圧迫感があったり、下の立場だと発言権がないに等しかったり。

気合いで乗り越えさせようとして、無理ならデータによる理論的なものではなく『努力が足りないから』という感情論で責めたりします。

このような要素は、必ずではないとはいえブラック企業らしい社風に結びつくことがあるので、『ブラック企業は避けたい』という動機のもとこれから就活・転職活動などを始めたい方は、できるだけ避けたほうが安全でしょう。

働きたい企業がブラック企業っぽい体育会系の要素が強そうなときは、その印象だけで応募を取りやめるというよりは、企業の口コミサイトなどを通して実際に働いていた方の意見をチェックしてみるといいでしょう。

そうすれば実はブラック企業ではなかった行きたい企業を、ブラック企業っぽいから蹴ってしまった……という展開は防ぎやすくなります。

『一部残業代として含む』というフレーズがある

ブラック企業の可能性があるものの、つい見落としやすいのが『一部残業代として含む』というフレーズ、もしくは『みなし残業』というフレーズの、求人情報サイトや応募要項での記載です。

求人情報に『一部残業代として含む』『みなし残業』というフレーズが記載されている場合は(※全ての企業がそうではありませんが、傾向として)ブラック企業の可能性があります。

一部残業代として含むというのはどういう意味かというと、固定残業代制度であるということ。

■固定残業代制度って何?■

そもそも固定残業代制度とは何かというと、企業が一定時間の残業を想定して、あらかじめ月給に残業代を固定で支給するというシステムのこと。

残業した時間から残業代を計算しないで、固定分の残業代を最初から給与に含めます。固定残業代ありという記載のされかたをするケースもありますが、みなし残業と表記するケースもあります。

固定残業代制度、みなし残業は、その月に残業を一切しなかったとしても最初から給料に残業代が含まれているということなので……

『え、それって最高じゃん!』と、捉えてしまうかもしれませんが……

どれだけ残業しても、給料に含まれている固定残業代のみ支給されるという可能性もあるのです。すなわち、この記事前半で触れた残業代が支給されず労働時間に対して収入が低いという状況に繋がってしまうかもしれないのです。

もちろん固定残業代制度やみなし残業制度を導入している企業だから絶対にブラック企業とは限らないですが、このシステムで正当な残業代を支払わないブラック企業はあるので、要注意です。

これから応募する予定の企業で、このシステムが導入されているならブラック企業ではないかチェックするほうが安心でしょう。

企業としての売りや実績が謎のPR

求人情報には、募集企業側は何かしら自社の魅力やPRしたい内容を記載します。安定経営の老舗だったり、根強いヒット商品があったりと、ビジネスの実績が記載されているほうが応募する側としては安心です。

しかしブラック企業についてはビジネスの実績ではなく、精神論や感情論を自社の売りやPRに織り交ぜてくる可能性が高いです。

『アットホームな職場環境です』『やりがいを感じられます』『社員たちが仲良くてよく飲み会やご飯会をしています』などなど。

あくまでもブラック企業である可能性が高まるというだけで、これらのフレーズがあっても働きやすい職場もあるでしょうが、ブラック企業を警戒するならこれらのフレーズには要注意。

あとは業務内容がよくわからない(表現を濁している、間接的すぎて伝わってこない)求人も注意が必要です。

例えば……

『コンサル業』と書かれていたとします。具体的に何をするコンサル業なのかの記載がなければ、ブラックな業務内容である可能性が高まります。

基本的にブラック企業ではない企業は、具体的にどういう業務をするのか求人情報・応募要項のところに記載します。それがなくて具体的な業務をイメージできない、よくわからないと感じるのであれば……

パッと見の求人情報の雰囲気が魅力的に映ったとしても、応募前にいったん立ち止まって、その企業の口コミなどを探してブラック企業と言われていないかチェックしたほうが安心でしょう。

■面接でブラック企業を見極めることも可能■

求人情報・応募要項は漠然としていた……間接的だった……もしかしたらブラック企業かもしれない……というときでも、雰囲気や感覚からその企業が気になる、ブラック企業でないなら働きたいと感じることもあるかもしれません。

そういうときはとりあえず応募してみて、面接でブラック企業かどうか判断するといいでしょう。

ブラック企業を見極めるためには、面接官の雰囲気や態度も基準になりますが、求人情報・応募要項について知りたいことをどんどん質問するといいでしょう。

例えば間接的すぎて業務内容のイメージがつかないなら、業務内容について具体的にはどういうことをするのか質問してみたり、1日のスケジュールについて質問してみたり。

一般的には、業務に関連する質問を面接時にする=その企業に興味を持っている、熱意があると受け取られるのでマイナスにはなりません。

ただ、ブラック企業と疑ってかかっているのがまるわかりな『残業はしなくてもいいですか?』などの聞き方をしてしまうと、先方がブラック企業ではなかったときでもマイナス印象に繋がるリスクがあるので、質問内容は事前に準備しておきましょう。

求人情報・応募要項がよくわからなかったからブラック企業かどうか疑っているときには、業務内容について質問しつつ探りを入れればOKです。

残業がないかどうかというポイントからブラック企業かどうか探りたいときには、『資格の勉強(もしくは習い事)をしたいから、残業の有無を確認したくて~』という形で少し濁すといいでしょう。

従業員の雰囲気でも見抜けることがある

求人情報・応募要項に社員たちの写真が掲載されている場合、その写真の雰囲気・印象からブラック企業かどうか判断できる可能性もあります。

社員たちが明らかに疲れていそうな表情をしていたり、妙に熱意がありそうで楽しそうだったり、ヘラヘラしている印象だったり。

社員1人だけがそういう感じで他の人は違うのであればまた別ですが、社員たちの雰囲気がそういう感じで揃っているようならブラック企業っぽさが上昇します。

ただし、写真を見て社員たちは個性的かもしれないけど違和感はないということであれば、面接を検討してみるのもいいでしょう。

面接の段階ならまだ入社が確定しているわけではありません。実際に面接官などをチェックして、ブラック企業っぽいかどうか結論を出してもいいでしょう。

社員たちの雰囲気については、あくまでもそういう傾向があるというだけで、『こうだから絶対にその企業はブラック企業ですよ』ということではありません。

ですので1つの判断ポイントとして、雰囲気にも着目してみる……という感覚です。

■ブラック企業でなかったとしても、社員たちの雰囲気で事前に合う合わないはわかることもある■

写真からブラック企業を判断することは可能ですが、働きづらい企業というのは何もブラック企業だけではありません。

例えば派手な髪色のハイテンション風の印象を受ける社員たちが多い企業に、派手な髪色ではないし一匹狼で飲み会や社内イベントには参加したくないし……というタイプの方が入社すると、そこがブラック企業ではないホワイト企業だったとしても働きづらいと感じる可能性があります。

求人情報・応募要項に社員たちの写真が載っている場合、ブラック企業かどうかの参考だけでなく、自分にとって合いそうかそうでもないかという判断材料にもしやすいので、注目してみるといいでしょう。

なお、求人情報・応募要項に写真が載っていなくても、公式サイトを覘いてみると掲載されているケースがあります。

それをチェックしてみるのもいいでしょう。

地味な手間に感じるかもしれませんが、自分にとって相性が悪い企業なら仮にとてもホワイトな職場だとしても働くのが辛くなる可能性があるのです。

ブラック企業に入社してしまったらどうする?解決策を3つ紹介

就活・転職活動中に見る求人情報・応募要項からブラック企業を見抜くためにここに注目したい!!というポイントに触れました。

続いては、『入社前のチェックはもうできない、だってもう入社しちゃったから!!』という方に向けて、入社した企業がブラック企業だった場合にどうしたらいいのかご紹介していきます。

■入社した企業がブラック企業だったら……対策はこれ!■

  • できるなら早めに次の職場を決めて退職する
  • 辞めさせてくれないなら退職代行サービスなども検討
  • 未払いの残業代を回収したいなら専門家や公的な機関に相談

基本的には、ブラック企業で『そこでの労働を苦痛』だと感じているなら、逃げる方向で検討する必要があります。

逃げ方にも色々あって、もう精神的に追い詰められていて感覚も麻痺しているし、辛すぎて何も感じないというレベルなら即逃げることが必要です。

ただ、逃げた後でも生活は続くので、メンタル的に想定することもできる方は逃げた後にどうするか決まっているという状況にもっていけるといいでしょう。

それぞれの対策について、以下で詳しく見ていきましょう。

ケース①できるなら早めに次の職場を探しだす

まず、人それぞれ状況や夢や目標も違うものの、ブラック企業で働いていて精神的にもう無理という状態になってしまったときには、逃げることも悪くありません。

自分の心の健康は一度損なうと、元通りになるまでに長い時間を有する可能性があります。そして、ブラック企業については、自社で働いている人間がそうなったところで基本的に責任を取ってくれません。

偉そうなことを言うパワハラ上司も、体育会系の怖い上司も、人生の責任を取ってくれるわけではありません。付き従えば一生面倒を見てくれるわけでもなく、何かあれば大抵の場合自己弁護して離れていくでしょう。

彼らに従って人生を犠牲にするのはとてももっていないです。

悪いブラック企業に長く勤めていて良い状況になれるケースは稀です。

基本的にブラック企業は人材を使い倒すので、『この頑張りがいつか報われるはず……』と、無理していると心も身体もボロボロになってしまうリスクがあります。

よほど複雑な事情がない限りは、ブラック企業とわかった時点で見限ってしまうほうがいいです。

見限る=メンタルの状態によっては、とにかく何が何でも即逃げたほうがいいというケースもありますが、まだ精神的な余裕があるなら、退職や転職をして離れるということです。

中には、離れるにあたってブラック企業ととことん戦うという正義感の強い方もいるかもしれませんが、そこまでの意欲がなくても問題はありません。とりあえず早めに離れるようにしましょう。

自分の人生のためにはそれが大切です。

メンタル的にまだ余裕がある方は、辞める前に次の職場を決めて退職手続きをするという流れにするといいでしょう。

ブラック企業で就業中の方が転職先を見つけるためには、転職サイトや転職エージェントを利用するのもいいですし、自分で求人サイトを検索して情報収集したり、誰かの紹介を頼ったりというのもいいでしょう。

ブラック企業ゆえに長時間労働で休みもなくてなかなか転職活動が難しいということであれば、転職エージェントに相談すると他の方法よりスムーズに転職活動しやすいです。

転職エージェントは基本的に、ブラック企業を離れたいという気持ちを持っている求職者の対応にも慣れているものです。転職活動によってブラック企業から逃亡するためのサポートに期待できます。

ケース②辞めさせてくれないならサービスを利用する

ブラック企業である証拠(残業代未払いなど)が揃っていれば、弁護士や労働基準監督署などに相談はできるものの、『大事にせずにできるだけ早く辞めたい』という方もいますよね。

そういうとき、退職代行サービスに相談するという選択肢があります。

自分で退職を押し通せるという方は、退職代行サービスを利用する必要はありませんが、ブラック企業を辞めたいけど辞める勇気がない方もいます。

また、ストレスが溜まりすぎて冷静な対応力が低下してしまって、自らの行動では逃げ出せないという方もいます。

辞めたいのに何となく行動できない、辞めたいけど怖い、このどちらかに該当している場合まずは職場の人に気づかれないように退職代行サービスに相談してみるのといいでしょう。

退職代行サービスの需要は高まっています。それだけ世の中にはブラック企業から自力で逃げ出せない方もいるということなので、利用することを躊躇する必要はありません。

本当に利用するか決まっていないとしても、退職代行サービスに相談することで前向きになれる可能性もあります。

ケース③周囲の人や法律の専門家や政府の窓口に相談

ブラック企業で残業代を支払ってもらえなかったとき、未払いの残業代を回収するために頼れるのが弁護士事務所や法テラスです。

労働問題に強い弁護士事務所はたくさんあるので、そういうところに依頼すればブラック企業の残業代未払い問題は解決を目指しやすいでしょう。

また、相談段階でどうやって証拠を得ればいいかも、弁護士がアドバイスしてくれるので、現時点で『きっと残業代はもらえないだろう。証拠ないし』と、感じている方も!まずは相談してみるといいでしょう。

なお、ブラック企業と徹底的に戦って根本からその企業の問題を解決したい場合には、労働基準監督署などに連絡するという方法もあります。

ブラック企業に入社してしまった場合、逃げる、戦う、もしくは逃げるし戦うし両方やるという感じで、行動を選択できます。選択肢はあります。

しかしブラック企業で就業してきた方の中には、『もう疲れてしまったから事を荒立てずに、とりあえず解放されたい』という意見を持つ方もいます。

その場合は早めに辞めることが最優先にはなりますが、心が回復したら未払いの残業代の請求をしたくなる可能性はあるかもしれません。

できるなら証拠を確保するといいでしょう。それができない場合でも、可能であれば在職中に弁護士や公的な窓口などに相談だけでもして状況に応じたアドバイス・対策を教えてもらうといいでしょう。

ブラック企業に関するよくある質問

ここまでは、ブラック企業の見抜き方のコツ(入社後・入社前)や、ブラック企業に入社してしまった場合の対策についてご紹介しました。

続いては、ブラック企業に関連して挙がりやすい疑問をピックアップして解説していきます。

質問です。ネットで悪口を書かれている企業はブラック企業だから入社しないほうがいい?

回答です。そうとも限らないので、『ネットで悪口を書かれているから、この企業への応募はやめとこう!!』と、即決しないほうがいいです。

ネットの評判・口コミもブラック企業を見抜くために参考になります。実際にそこからブラック企業を事前に見抜くことができるケースはあります。

ただし、このネット時代だからこその注意点もあるのです……。

ネットに挙がっている企業の悪い口コミというのは、競合の他社がライバル社を下げる目的で嘘を書いている可能性があります。

また、その企業に不満を持ったり、理不尽なクレームをつけたクレーマーの方が元社員のフリをして評判を落とす内容を書いているといった可能性もゼロではないでしょう。

ネットで『この企業はブラック企業です』などの情報がある場合、もちろん参考材料にはなりますが……

『ネットで悪口を書かれていたからブラック企業だ!入社はしないぞ!』と、即決はしないほうがいいでしょう。

ネットで情報収集してブラック企業を見抜きたい場合でも、まずは情報量を多く確保して総合判断するようにしましょう。

質問です。ブラック企業に引っかからないためにも、ホワイト企業の見分け方を教えて?

回答です。ブラック企業とは対極の位置にいるホワイト企業は、ブラック企業の悪い要素と真逆の要素を持っている企業ということです。

例えば……ブラック企業といえば離職率が高くて、コンプライアンス意識が低くて、長時間労働かつ残業代が正式な金額で支給されていなくて、休日が少なくて、有給が取得できなくて……という要素が該当するわけです。

この真逆ということは、離職率が低くて、コンプライアンスを守っていて、残業代はきっちり支給されていて、おかしい長時間労働にはならなくて、休日・有給をしっかり取得できて、社員を大切にしている……ということ。

これらが、ホワイト企業の基本的な特徴です。

ただし、難しいのが、これらのポイントについては外部からはわかりづらいということ。求人情報・応募要項を見ても判断しづらいことが多いです。

ホワイト企業を探すときにも、基本的にはブラック企業を見抜くときと同じで企業の特徴や雰囲気を見ることで判断しやすくなります。

ホワイト企業についても、ネット上で元社員の口コミや情報を探してみると参考になります。

ただ、ネット上のわずかな情報のみで判断するのではなく、ホワイト企業認定するためにはブラック企業のときと同じで、色々情報量を集めて判断してみるといいでしょう。

■Q:法律で決められている休憩時間ってどれくらい?■

A:1日の労働時間が6時間を超えるなら45分以上の休憩が発生すると決められています。

8時間を超えるなら1時間以上の休憩が発生すると決められています。

例えば10時間勤務で働いているのに休憩時間が与えられないなら労働基準法違反です。8時間30分働いているのに45分しか休憩時間が与えられないなら労働基準法違反です。

これは正社員・契約社員・アルバイト・パート、どの就業形態でも企業に直接雇用されている場合は同じです。

ちなみに、アルバイトやパートでランチタイムのみ5時間勤務をしたとします。この場合は1日の勤務時間が6時間未満なので、休憩時間が1分も与えられなくても労働基準法違反にはなりません。

6時間を基準に、超えているのに休憩が発生していないかも(もしくは45分より短いかも)という状況なら、そのスケジュールで働かせている企業はブラック企業です。

■Q:有給休暇を取得したら、有給休暇を取得せずに1年間勤務した人より社内評価が下がった……この評価の仕方ってブラック企業?■

A:ブラック企業です。

有給休暇は労働者の権利です。

有給休暇を取得することで評価を下げるということは、労働者の権利を侵しています。労働基準法違反ですし、企業としての在り方にも問題があります。

有給休暇を取得することで評価を下げる企業はブラック企業だと認識するようにしましょう。

■Q:年俸制だから残業代を支払わない企業ってブラック企業ってやつ?■

A:年俸制の場合でも、実際の労働時間が1週or1日の定められた労働時間を超えているなら、基本的に割り増し料金が発生します。

ただし、『監督若しくは管理の地位にある者』『機密の事務を取り扱う者』など、年俸制だと残業代を支払わないでも労働基準法違反に該当しない立場というのもあります。

ブラック企業の注意点は、ずる賢いブラック企業だとそれを承知のうえで勝手に管理職にしたり、機密事務の担当として扱ったりすることがあることです。

管理職になったはずはないのに、何故かそういう肩書だけを与えられて『だから残業代は支払わないよ』と、言われた場合は労働基準法違反です。

シンプルな体育会系ブラック企業だともっとわかりやすいですが、ずる賢いやり方をするブラック企業は抜け持ちをうまくすり抜けてあの手この手で人材を酷使することがあるので、厄介ですね……。

◆◆◆

■ブラック企業まとめ■

今回はブラック企業の見抜き方や、ブラック企業で働いてしまった場合の対策についてご紹介しました。

残念ながら日本国内にブラック企業はたくさんあります。ブラック企業で働くつもりはなくても働いてしまったという方もいるでしょう。

状況に応じて対策を取ったり、入社前に見抜けたら見抜いたりして自分を守りながら働きましょう!

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