「未来諦めぬ」「思い出を心に」

<写真:東日本大震災8周年追悼式で黙とうされる秋篠宮ご夫妻=11日午後、東京都千代田区の国立劇場> 東日本大震災から8年を迎えた11日、政府主催の追悼式が東京都千代田区の国立劇場で営まれた。秋篠宮ご夫妻、安倍晋三首相ら三権の長、遺族代表らが参列。地震発生時刻の午後2時46分に全員で黙とうし、犠牲者に哀悼の意をささげるとともに、被災地の早期復興を誓い合った。
 首相は式辞で「被災地の復興は着実に前進している」と述べ、放射能漏れ事故を起こした東京電力福島第1原発周辺の帰還困難区域でも、避難指示解除への取り組みが進んでいると強調した。一方、いまだ1万4000人の避難者がいるとして「生活再建のステージに応じた切れ目のない支援を行い、復興を加速していく」と表明。震災の教訓を生かし、3年間集中で国土強靱(きょうじん)化を進める決意も示した。
 秋篠宮さまはお言葉で「今なお困難を背負いながらも、復興に向けて日々努力を続けている人々に思いを寄せ、一日も早く安らかな日々が戻ることを皆で祈念する」と述べられた。
 遺族代表として、岩手県陸前高田市出身の高橋勇樹さん(41)、宮城県女川町出身の今野昌明さん(52)、福島県浪江町出身の叶谷守久さん(79)もそれぞれ言葉を述べた。
 母親を亡くした高橋さんは「あの日を決して忘れない。そして未来を決して諦めない。復興に向かって歩んでいく私たちを、いつものようにそばで見守っていてください」と語った。
 今野さんは、津波にのみ込まれた母親がいまだ見つからず「悔しさと無力さ、絶望の悲しみとつらさで、心の中に大きな穴があいたままです」と述べ、復興に向けた決意も強調。妻を失った叶谷さんは「最愛の妻の笑顔と、共に過ごした思い出を心に刻み、妻の分まで精いっぱい生きていこうと思っています」と誓った。
 被災者代表の福島県楢葉町出身の高原カネ子さん(70)は「全国の皆さまからの励ましやご支援によって、復興への一歩を踏み出すことができた。福島に思いを寄せてくださる方々に、心より感謝申し上げます」と述べた。
 警察庁によると、8日現在の死者は1万5897人、行方不明者は2533人に上る。

<写真:東日本大震災8周年追悼式で黙とうされる秋篠宮ご夫妻=11日午後、東京都千代田区の国立劇場>