【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)は21日、日本との新たな貿易協定交渉に関する「交渉目的」の概要を公表した。物品の関税引き下げ・撤廃だけでなく、自国に有利な通貨安誘導防止、通関手続き緩和など非関税障壁分野も含めた計22項目を交渉対象の候補とした。交渉目的の公表で、来年1月下旬に正式交渉を開始することが可能になった。
 知的財産権の保護や電子商取引ルール、国有企業の優遇禁止、遺伝子組み換えや残留農薬を規制する衛生植物検疫措置(SPS)導入なども交渉の対象とされた。
 日本政府は、新たな日米協定を「物品貿易協定(TAG)」と呼び、交渉対象は「関税が中心」と説明してきた。USTRは関税以外も交渉目的に盛り込んでおり、対象分野を決める過程で日米間の認識の違いが障害になりそうだ。
 交渉目的はまた、通貨政策について「日本が自国に有利な為替操作を行うことを確実に防ぐ」と明記。日本は協定本体への条項導入には強く反対する構えだ。
 USTRは10月16日、日本との通商交渉に入る意向を議会に通知した。11月下旬に締め切られた意見公募には160件近い意見が寄せられた。米貿易関連法では交渉開始30日前までに「交渉目的」を公表することが規定されている。