外国人就労の拡大に向けて来年4月に導入される新在留資格をめぐり、業種ごとの指針を記した分野別運用方針案の全容が18日、判明した。特定技能1号の対象14業種のうち、介護業は事業所ごとの採用人数に上限を設定。事実上の永住が可能な同2号の受け入れを予定する2業種は、いずれも指導的立場での実務経験を資格取得要件に加えた。
 政府は運用方針と合わせ、業種横断的な基本方針と法務省令、外国人支援策をまとめた総合的対応策の素案を与党に提示している。25日にも閣議などで決定する。自民党は政府からの報告を聴取する衆院法務委員会の閉会中審査を来年1月23日に開く方向で調整している。
 運用方針案と付属文書によると、介護業の事業者が1号の外国人を採用する場合、常勤職員の総数を上回ってはならない。日本人の雇用を守るのが狙いとみられる。1号の外国人は施設介護に限定し、訪問系サービスから外す。
 一方、介護福祉士養成課程の修了者は、3年間の技能実習修了者と同様に「即戦力」とみなし、技能試験と日本語試験を免除する。
 2号の取得要件について、政府はこれまで技能試験しか挙げておらず、自民党が厳格化を求めていた。運用方針案で、建設業は「班長としての実務経験」、造船・舶用工業は「監督者としての実務経験を2年以上」が新たに加わった。
 建設業では外国人への好待遇を確保するため、習熟に応じた昇給を盛り込んだ契約の締結を受け入れ業者に課す。就業履歴や保有資格を可視化し、待遇改善につなげる「建設キャリアアップシステム」への登録も義務付ける。
 農業では1号の外国人を採用する条件として、労働者を6カ月以上継続して雇用した実績があることなどを挙げた。外食業は外国人労働者の大都市集中を防ぐため、国内での技能試験を地方を含めた全国10カ所で実施することとした。
 技能試験は1号が来年4月、3業種を手始めにスタート。2号は2021年度から始まる。建設業、造船・舶用工業、自動車整備業は新設の試験に加え、既存の資格試験も併用する。