総務省は23日、携帯電話料金の引き下げ検討などを情報通信審議会(総務相の諮問機関)に諮問する。2020年の商用化が見込まれる次世代通信規格「5G」時代の到来などを見据え、電話やインターネットを取り巻く環境について幅広く議論する。19年末に報告書としてまとめる。
 菅義偉官房長官は21日の講演で、携帯料金について「4割程度引き下げる余地がある」と発言。大手各社への値下げ圧力が強まるのは避けられない情勢だ。
 異例の言及の背景には、公共の電波を利用しながら、多額の利益を出す大手に対し、「もうけ過ぎ」(総務省幹部)との根強い批判がある。スマートフォンの急速な普及で、家計に占める通信費負担は増加傾向にある中、これに一定の歯止めをかけ、個人消費の拡大につなげたいという思惑もありそうだ。
 政治主導の値下げ議論の活発化に、大手は警戒感を強めている。大手証券アナリストは「仮に4割も料金が下がれば(携帯各社は)赤字に転じる」と指摘。各社は「5G向け設備への投資額にも影響が出てくる」(幹部)などと、議論の行方を固唾をのんで見守っている。