参院選、9選挙区で擁立急ぐ

 自民党は来年夏の参院選に向け、候補者不在の9選挙区で擁立作業を急ぐ。焦点は合区の「鳥取・島根」「徳島・高知」。選挙区から出馬できない候補は比例代表に新たに導入される「特定枠」で処遇する方針だが、両選挙区とも現職が競合することから調整は難航が予想される。
 自民党の塩谷立選対委員長は8月6日、合区に関係する4県連の幹部と党本部で会談する。各県連の意向を聴取し、まずは県連同士の協議を促す見通し。選挙準備に万全を期すため、年内に調整を終えたい考えだ。
 合区が導入された2016年の前回参院選では島根、徳島の候補者が選挙区で立った。この経緯から、鳥取、高知両県連の幹部は「常識的に考えれば、次回はうちが選挙区に立つ番だ」と口をそろえる。
 しかし、島根、徳島両県連に折れる気配はない。比例に回れば「地元とのつながりが薄れ、地盤が緩む」(幹部)のが理由。あくまで合区解消を訴える立場から、前回参院選で「次は譲る」と約束していないことも両県連を強気にさせている。
 前回、選挙区から出馬した島根、徳島の候補が現職だったのに対し、鳥取、高知は新人。今回は4県とも現職で、ある党関係者は「最後は安倍晋三首相が総裁裁定を下すしかない」と語る。
 7月20日発表の1次公認からは、2合区以外に7選挙区が漏れた。このうち福島、福井は現職の擁立に県連内で異論が出ている。細田派の細田博之会長は28日、福井市で開かれた同派所属の現職の会合で「一刻も早く全県一致して推薦をいただきたい」と訴えた。
 このほか、北海道は伊達忠一参院議長、長野では吉田博美党参院幹事長という実力者が去就を明らかにしていない。沖縄は11月の知事選後に決定がずれ込みそうだ。