【ソウル時事】北朝鮮外務省は12日、北部の核実験場を廃棄する式典を23~25日の間に、気象条件を考慮して行うと発表した。朝鮮中央通信が伝えた。すべての坑道を爆破し、入り口を完全にふさいで観測施設などを撤去する。さらに、研究者、警備要員も撤収させ、「核実験場周辺を完全閉鎖する」という。
 北部の核実験場とは、過去6回の核実験が行われた豊渓里(プンゲリ)の施設を指す。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は4月27日に板門店(パンムンジョム)で行われた文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談で、5月中に核実験場を閉鎖する方針を表明していた。
 6月12日にシンガーポールで開催予定のトランプ米大統領との初の米朝首脳会談を前に、非核化実現に向けた意思を明確にするとともに、非核化措置を段階的に講じていく姿勢を強調する狙いがありそうだ。
 北朝鮮外務省は「核実験場の廃棄を透明性をもって示すため、国際記者団の現地取材を認める用意がある」と表明。核実験場が狭い点を考慮し、現場に招く国際記者団は、中国、ロシア、米国、英国、韓国の記者に限定するといい、日本は含まれていない。
 朝鮮中央通信は12日、日本人拉致問題について「解決された」と主張し、問題提起する日本政府を批判しており、今回、式典の取材陣から日本の記者を外すのも、日本をけん制する意図があるとみられる。