江戸時代の光格天皇以来約200年ぶりとなる天皇陛下の退位まで、30日であと1年となる。政府は今秋をめどに「式典委員会(仮称)」(委員長・首相)を内閣に設け、現行憲法下で初めての退位の準備に万全を期す方針だ。平成に代わる新元号の名称も焦点で、政府は来年2月以降に公表する方向で調整している。
 天皇陛下は2019年4月30日に退位され、翌5月1日に皇太子さまが新天皇に即位される。式典委は、退位と即位に関する式典の在り方を示した大綱を策定。政教分離など現行憲法との整合性を重視するとともに、皇室の伝統との調和を図る考えだ。
 式典委に先立ち、政府は今夏に事務レベルの準備組織「式典実施連絡本部(仮称)」(本部長・官房長官)を内閣府に設置。各府省庁間の連携を緊密にする。
 式典の準備作業と並行して、新たな元号やその公表時期が焦点となる。改元は、元号を使用している官公庁などのコンピューターシステムの改修などが必要で、政府は国民生活への影響に配慮して、事前公表する方針。天皇陛下の在位30年記念式典が19年2月24日に開かれることから、新元号公表はそれ以降となる方向だ。首相は、平成の改元手続きを踏襲する意向を示している。
 皇太子さまが即位する5月1日を祝日か休日にするかどうかも課題だ。同日を祝日とすれば、祝日法の規定で10連休が実現する。「即位の礼」の中心的な儀式である「即位礼正殿(せいでん)の儀」などが行われる10月22日を休日とすることも検討している。
 政府は今月3日の閣議で、天皇陛下の退位と皇太子さまの即位をめぐる関連式典の基本方針を決定。陛下の「退位礼正殿の儀」は19年4月30日に、新天皇の「即位礼正殿の儀」は同年10月22日にそれぞれ憲法上の国事行為として実施することなどが明記された。