参院選「各県最低1人」

 自民党憲法改正推進本部(細田博之本部長)は16日午前、党本部で全体会合を開いた。参院選挙区の「1票の格差」是正のため導入された、隣接する選挙区を統合する合区の解消に向け、各都道府県から最低1人は参院議員を選出するとの規定を盛り込んだ憲法改正条文案を了承した。推進本部が具体的な改憲案を了承したのは初めて。
 条文案は、国政選挙の実施の仕方を定めた憲法47条に「広域の地方公共団体の区域を選挙区とする場合には、各選挙区で少なくとも1人を選挙することができる」との規定を追加。衆参両院の選挙区の設定については「人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案」するとの文言も盛り込んだ。
 また、地方自治に関する92条には、市町村を指す「基礎的な地方公共団体」と、都道府県を指す「広域の地方公共団体」で構成するとの規定も明記した。
 参院の合区は2016年選挙から「鳥取・島根」「徳島・高知」で導入された。合区解消を改憲テーマに取り上げた背景には、地方に強い地盤を持つ自民党にとって、都市部への人口流入が続けば今後も合区は避けられないとの危機感がある。9条などに比べて改正への抵抗が少ないとみて、与野党論議の入り口にする思惑もある。
 推進本部は今後、9条改正や緊急事態条項の創設、教育「無償化」についても検討を急ぎ、3月25日の党大会までの改憲案策定を目指す。細田氏は会合で「順次、案文を決めて意見を集約したい」と語った。

「高く評価する」/溝口知事

 溝口善兵衛知事は16日、自民党憲法改正推進本部の憲法改正条文案について、「昨年の参院議員選挙は、合区により鳥取・島根両県から1人が選出される事態となったが、改正案はこうした問題を解決するものであり、自民党の決定を高く評価する」とコメントした。