竜王奪取、通算7期達成

<写真:史上初の永世7冠となった羽生善治棋聖=5日午後、鹿児島県指宿市> 将棋の渡辺明2冠=竜王、棋王=(33)に羽生善治棋聖(47)が挑戦する第30期竜王戦7番勝負第5局が4日から鹿児島県指宿市で指され、5日、先手の羽生が87手で勝ち、4勝1敗で15年ぶりに竜王位を奪取した。これにより羽生は永世竜王の資格(通算7期)を獲得。今年設立された新タイトル「叡王」を除く7大タイトル全ての永世称号を持つ史上初の永世7冠を達成した。
 対局を終え、羽生は「せっかくの機会なので思い切っていこうと全体的に思っていた」と語った。史上初の永世竜王の資格を持ち、12期目の竜王を逃した渡辺は「きょうの対局も含め内容が悪かった」と振り返った。
 羽生は埼玉県所沢市出身。中学3年生だった1985年に加藤一二三・九段(77)、谷川浩司九段(55)に続く3人目の中学生棋士としてプロ入りし、89年に19歳3カ月の史上最年少記録(当時)で初タイトル(竜王)を獲得した。
 攻守に隙のない指し回しや、他の棋士が思いつかない「羽生マジック」と呼ばれる絶妙手で次々にタイトルを獲得。96年に竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖の7大タイトルを独占する史上初の7冠を達成した。
 95年に初の永世称号である永世棋王を獲得。2008年には永世名人を達成し、故大山康晴十五世名人と中原誠十六世名人(70)の永世5冠を抜く史上初の永世6冠となった。これまで永世竜王獲得のチャンスは3回あったが、いずれも敗退。7年ぶりの挑戦で永世7冠を実現した。

<写真:史上初の永世7冠となった羽生善治棋聖=5日午後、鹿児島県指宿市>