対北朝鮮で結束呼び掛け

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は5日、就任後初となる東アジア歴訪を開始する。日本をはじめとする各国首脳との会談では、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮への対応が最重要議題となり、トランプ氏は朝鮮半島の非核化に向けた結束を改めて呼び掛ける。貿易など経済問題も協議する。
 最初の訪問国となる日本には、7日まで滞在する。安倍晋三首相とゴルフを楽しんだ後、6日の首脳会談で、「地域の平和と安全保障の要石」(米政府高官)と位置付ける日米同盟に基づく結束を確認。天皇、皇后両陛下と会見するほか、北朝鮮による拉致被害者の家族とも面会する。
 10月の日米経済対話第2回会合では、ペンス副大統領が麻生太郎副総理兼財務相に、日米自由貿易協定(FTA)交渉開始への強い関心を示した。首脳会談でも、トランプ氏がFTAに言及する可能性がある。
 トランプ氏は7日に韓国へ移動し、文在寅大統領と首脳会談を行うほか、韓国国会で演説。米高官によれば、「米韓両国の揺るぎない同盟関係と友好」を強調し、北朝鮮に最大限の圧力をかけるよう国際社会に訴える。南北朝鮮軍事境界線に近い非武装地帯(DMZ)視察は「時間がない」(米高官)として見送る予定だ。
 8日からは中国を訪問し、中国共産党大会を経て2期目の党指導部を発足させた習近平国家主席と会談。米政府は、中国が北朝鮮への「石油供給(禁止)という非常に強力な手段を行使することを引き受けるよう期待」(ティラーソン国務長官)しており、首脳会談でさらなる圧力強化を働き掛けるとみられる。対米貿易黒字の削減など「米中経済の均衡回復」(米高官)も求める考えだ。
 トランプ氏は10日、ベトナム中部ダナンを訪問。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するほか、関連会合で「自由で開かれたインド太平洋地域」に向けた米国のビジョンを表明する。11日にハノイへ移動し、チャン・ダイ・クアン国家主席ら指導部と会談する。
 12日にフィリピン入りし、マニラで13日に開かれる米・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席。ドゥテルテ比大統領とも初会談を行うが、「日程上の理由」(駐比米大使)で14日の東アジアサミットは欠席する。