被爆者と対話も

 共同記者会見を終え、握手する米国のオバマ大統領(左)と安倍晋三首相=25日夜、三重県志摩市オバマ米大統領は主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)閉幕後の27日午後、現職米大統領として初めて被爆地・広島を訪れる。日本が植民地支配した韓国などアジアを含む第2次大戦の全犠牲者を追悼し、かつて戦火を交えた日米両国が揺るぎない同盟を構築した和解の意義を強調する。被爆者とも対話する見通し。
 オバマ氏が2009年4月にチェコ・プラハで「核兵器なき世界」に取り組む決意を表明してから7年。任期最後の年に訪れた被爆地で、核兵器を使用した唯一の国として核軍縮へ行動する道義的責任を内外に改めて訴え、自身の外交レガシー(遺産)にしたい考えだ。
 大統領は27日夕、岩国基地(山口県岩国市)から専用ヘリコプターで広島入り。平和記念公園での式典で慰霊碑に献花し、被爆地を訪れた所感を声明形式で述べる。平和記念資料館(原爆資料館)も視察する。安倍晋三首相が同行する。
 日米両政府はまた、オバマ、安倍両氏が原爆ドーム前に足を運ぶ機会を模索しているが、時間が限られていることから見送られる可能性もある。
 オバマ大統領は25日、日米首脳会談後の記者会見で「広島訪問では、戦争は(双方が)苦痛を伴うもので、戦争の阻止へ全力を尽くすべきだということを熟考したい」と強調。被爆地訪問を経験することで、一般市民を巻き込む核の残虐性に向き合う姿勢を示した。
 一方、米国内では、国民の過半数が広島や長崎への原爆投下を「戦争終結を早め、多くの人命を救った」とみている。このため大統領は、原爆投下の是非に触れることや謝罪は行わない。

<写真:共同記者会見を終え、握手する米国のオバマ大統領(左)と安倍晋三首相=25日夜、三重県志摩市>