参院選公示まで1カ月

 夏の参院選が6月22日公示、7月10日投開票の見通しとなり、与野党は選挙戦開始まで1カ月を切り臨戦態勢に入っている。全体の勝敗を左右するのは、全国に32ある改選数1の「1人区」だ。民進、共産、社民、生活の4野党は1人区の候補者一本化作業を実質的に終えた。全1人区で自民党と4野党の統一候補が激突することになる。
 4野党は23日、三重選挙区で民進現職を統一候補とすることで合意し、31の1人区で一本化が完了。残る佐賀選挙区でも、民進元職への一本化を月内にも決定する見込みだ。佐賀も含めると、統一候補の内訳は無所属16人、民進公認15人、共産公認1人となる。
 4野党は4月の衆院北海道5区補選で無所属の統一候補を立て、自民党候補との接戦に持ち込んだことから、参院選でも共闘を推進する方針。民進党の蓮舫代表代行は23日の記者会見で「安倍政治を許さないという声をしっかり受け止めることが大切だ」と強調した。共産党の小池晃書記局長も「1人区全てで『自民・公明対野党・市民連合』の対決構図が明確になれば、影響は1人区にとどまらない」と述べ、比例代表などでの政権批判票の掘り起こしにもつながるとの期待を示した。
 迎え撃つ自民党も1人区を重視。公明党の支援を取り付けるとともに、農業や建設など業界団体の組織票固めを進めている。自民党の茂木敏充選対委員長は21日、宮城県連幹部との会議で「1人区が一番の勝負になる。宮城など2人区だったところが1人区になり、現職同士がぶつかり合うし烈な選挙戦が展開される」と引き締めを図った。
 1票の格差是正に伴い、今回から宮城のほか、長野、新潟の改選数が2から1に削減され、「鳥取と島根」「徳島と高知」はそれぞれ一つに合区される。いずれも激戦必至だ。
 「安倍晋三首相は国会が閉会したらすぐにでも全国を回りたいようだ」。自民党選対関係者は、6月1日の国会閉幕後に首相が全国遊説に乗り出し、今月26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の成果をアピールする段取りを描く。ただ、世界経済の不透明感が増していることや、沖縄県で米軍属が逮捕された事件、舛添要一東京都知事の政治資金問題など政権にとって懸念材料も尽きず、予断を許さない情勢だ。