参院予算委員会は17日午前、安倍晋三首相と閣僚が出席し、熊本地震の被災地復旧に向けた2016年度補正予算案に関する総括質疑を行った。タックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴いたパナマ文書に関連し、首相は26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で不公正な課税逃れの防止策を重要議題に据える意向を表明。各国が着実に対策に取り組むよう「議長国としてリードしていく」と強調した。
 首相は課税逃れについて「公平性を損ない、納税者の信頼を揺るがす大きな問題だ」と指摘。4月に米国で開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で金融口座情報の共有などで一致したことに触れ、「G20の決定事項を各国が確実に実施するよう働き掛けたい。各国がともに努力しないといけない」と述べた。民進党の桜井充氏への答弁。
 首相は来年4月に消費税率10%への引き上げを予定通り実施するかどうかについて、「準備も含めて適時適切に判断したい」と重ねて説明。延期する場合の理由に挙げている「リーマン・ショックや大震災級の重大事態」については、「専門的見地からの分析を踏まえ、政治判断する」との考えを示した。
 補正予算案は、熊本地震で被災したインフラの復旧事業やがれき処理、事業者支援などの経費を盛り込んでおり、総額7780億円。予算委と17日夕の参院本会議で可決され、成立する。