岡山県倉敷市で開かれていた先進7カ国(G7)教育相会合は15日、人種や性別、宗教などの多様性を尊重する社会を教育によって実現するとうたった「倉敷宣言」を採択し、閉幕した。宣言は過激思想やテロ活動の広がりに対抗し、子どもたちが最大限の可能性を発揮できるよう、各国が教育の充実に努める決意を示した。
 G7レベルの教育相会合は、ロシアを含むG8で行った2006年以来、10年ぶりの開催となった。会合では、17年も開くことを確認した。
 馳浩文部科学相は閉幕後の共同記者会見で、「G7の教育協力関係を継続的なものにしたい」と強調。教員の国際交流などに取り組む新たな事業を、17年度予算概算要求に盛り込む考えを示した。
 宣言は、子どもたちが自由や民主主義、人権の尊重といった「共通価値」を学び、理解することの重要性に言及。そのためには、教員がグローバル化に対応する必要があるとして、文化や宗教、言語の異なる子どもたちを国際的な視点から教えられるよう、各国が協調して教員養成に当たるとの方針を打ち出した。
 女性教育では、理工系分野への進出が伸びていない現状を憂慮。性別に基づく差別や暴力をなくし、あらゆる分野に女性が進出できるよう、普及啓発や支援を行うとした。
 宣言はこの他、人工知能(AI)や情報通信技術(ICT)の発展で、仕事に必要な能力に変化が生じていると指摘。教員がICTを使いこなす能力を向上させ、活用法を子どもたちに的確に伝えていくことが重要だと訴えた。